兎夢のつれづれ日記

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zoom RSS 『よくわかる人工知能』

<<   作成日時 : 2017/01/07 22:20   >>

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『よくわかる人工知能 〜最先端の人だけが知っているディープラーニングのひみつ〜』 清水 亮 KADOKAWA
人工知能関係の情報を調べているので、本の紹介にもこの手の本が増える。

人工知能と一口に言っても、本の種類は沢山あり、技術的な解説に寄っているものや、ビジネスへの活用に寄っているものなど、さまざまだ。

先月紹介した『コンピューターで「脳」がつくれるか』は、少し技術的なものだったが、今日紹介する本は、ビジネスよりの話が多い。

第二章はそのビジネスよりの話である。

人工知能の技術の一つであるディープラーニングのソフトとしては
・グーグル:TensorFlow (2015年11月)
・フェイスブック:Torch
・マイクロソフト:CNTK
・アマゾン:DSSTNE (2016年5月)
があるが、日本にも
・プリファードネットワークス(PFN):Chainer (2015年4月)
が出てきている。

 そもそも門外不出であったはずの最先端の人工知能フレームワークを、しかも世界の名だ
たる巨大企業が相次いで無償で発表するということはどういう意味を持つのか。この業界に
明るくない人には想像がつかないかもしれません。
 こうした最先端の研究成果が無償で公開されている裏には、もちろん次世代の深層学習ビ
ジネスで生き残るための戦略が見え隠れします。各企業で微妙に思惑が異なるでしょうから、
あくまで推定という形でしか書くことはできませんが、彼ら巨大企業たちがこぞって無償の
フレームワークを提供する狙いは以下の3つです。

・人工知能研究者・開発者コミュニティにおける自社のプレゼンスの向上
・人工知能開発者を自社のクラウドサービスへ誘導する
・最終的に人工知能技術でイニシアチブをとる

 今、この世界に圧倒的に不足しているのは、深層学習に強い人工知能研究者です。記号処
理や推論といった”大人の人工知能”の研究者が大勢を占めるというのは、世界的な現象で
あり、日本国内だけの問題ではありません。従って、人工知能の研究者がすなわち深層学習
の研究者ということにはならないのです。
…中略… そして、最も普及したフレームワークを創りだした会社が、まずは人工知能
研究者・開発者コミュニティにおける絶対的なイニシアチブをとることができるのです。

巨大企業の覇権あらそいの中にあって、日本からもPFN社が頑張ろうとしているという所です。


 現代の人工知能は、ただ画像を見たり生成したりするだけでなく、過去の画像から未来の
映像を推測することもできます。DeepPredNetという技術です。
…中略…
 CNN(畳み込みニューラルネットワーク)とLSTM(Long Short Term
Memory)を組み合わせると、さらにおもしろいことができます。
 写真をCNNに見せ、CNNが出力した特徴ベクトルをそのままLSTMに入力し、LS
TMの出力として、写真の説明文を学習させると、なんとただそれだけで、写真を説明する
AIを作ることができるのです。この単純な構造で、それだけのことができるとい
うのは素直に驚くほかありません。
 そしてAIの面白いところは、逆もできるということです。
 写真から説明文を作ることの逆、すなわち、説明文から写真を作ることができます。

説明文と画像が相互に変換できるとしたら、画像を通して、翻訳ができたりします。
日本語の説明文と画像に加えて、その画像に英語の説明文があったとしたら、日本語を入力にして、画像を出力して、さらにでてきた画像を入力として、英語を出力とすると、日本語から英語への翻訳ができます。しかも、直訳というよりは意訳することができるようになります。まだまだ画像をとおして翻訳する機械を作るには、その為の画像と説明文の組み合わせのデータが不足しているので、先にあげた巨大企業は、今までに集めた画像や説明文の情報やこれから集める情報の量と質が重要になってくるでしょう。

人工知能の研究には、やはり本物の人間の脳がどうなっているのか知る必要もあります。

 その中で、昔から知られている興味深い事象があります。
 それは”運動準備電位”というものです。
 筋肉が、電気信号によって制御されているのはよく知られた事実です。運動準備電位は、
運動が起きる前に筋肉に伝わる電気信号です。そこでカリフォルニア大学サンフランシスコ
校の生理学者、ベンジャミン・リベットは1980年、意志はいつ発生し、どのように筋肉
に命令が下るのかを調べました。
 この実験では、被験者が好きなタイミングで手首を曲げます。そのとき、身体にどのよう
な電流が流れているか調べます。
 このとき、被験者には時計を見ていてもらい、自分が「手首を動かそうとしたタイミング」
をあとで自己申告してもらいます。すると、常に1/3秒ほど”早く”脳活動が起きる
のです。
 どういうことかというと、被験者が時計の針がちょうど12時を指している時に手首
を動かそうとして実際に動かした場合、実際の脳活動は12時より1/3秒先行して電
気信号を送っているのです。

この実験のさらに先を研究した人がいて、左右のどちらかの手を動かすときに自分の意志で手を動かしたのか、脳に外部から磁気刺激を与えて、外部の影響によって、右か左を選択させるという実験をしています。外部からの磁気刺激があったかどうかは、被験者は認識がなく、自分で動かす手を選択したと思っているという結果になったそうです。

 こうした事実から、意識の存在に対してひとつの仮説が浮かび上がってきます。
 それが慶応義塾大学の前野教授が提唱する”受動意識説”です。
 前野教授によれば、自由意志は全て幻想であり、意識は全て起きてしまったことに対して
”後付け”で辻褄をあわせるだけの存在だということです。
 もしそうだとすれば、人工知能に”意識を実装”することすら、可能になってきます。

この後、前野教授と著者の対談が掲載されているのだが、話は、人工知能に意識を埋め込むことができたら、人間のように、人工知能の心理学というのができ、意識が病的になってうつ病になったり、教育をどうするかみたいな学問が必要になっていくという話に発展していきます。

人間そっくりの人工知能ができたら、人間に起きている様々な問題は、そのまま人工知能にも発生してしまうのかもしれません。






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