兎夢のつれづれ日記

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zoom RSS 『魚偏漢字の話』

<<   作成日時 : 2017/07/01 22:36   >>

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『魚偏漢字の話』 加納 喜光 中公文庫
漢字の偏と旁は、漢字を構成する重要な要素である。

特に、偏は、いろんな種類があり、同じ偏の漢字を集めるとなかなか面白い。
魚偏の漢字は、よく寿司屋さんの湯飲み茶わんに沢山書いてあって、これなんて読むんだっけ?
などと会話のネタになる。

本書では、そんな魚偏漢字が99個、その魚が何であるのかと共に漢字の由来を解説している。

著者は、漢字の出自によって6種に分類している。

@純国字 いわゆる国字、つまり日本人が創作した擬似漢字で、中国になかったもの。
 鰯、鱈など。
A半国字 日本人が創作したけど、たまたま中国にもあったため同形衝突したもの、
 鯛、鮎など
B読み違い漢字 本来の意味を間違えて日本で使うもの。鮪、鱒など。

C渡り鳥漢字 (1)純国字が中国に渡った場合−−逆輸入漢字。鯒・鱇など
       (2)半国字が中国に渡った場合−−里帰り漢字。鰆・鮟など
D日中共用漢字 日本と中国で意味が一致しているもの。鯉・鯨など

E中国専用漢字 中国でしか使われないもの。鱆・鯢など

昔は、日本でも漢字を創造していたことがわかる。日本にしかないものを文字で表そうと考えたときに、ひらがながなかったころは、漢字を使う必要があり、表したい魚の特徴を考えて、漢字を創りだしたようである。

その漢字が、中国に渡って、同じ意味で使われると渡り鳥漢字となる。

中国でできた漢字でも、その魚が日本にいないと、中国専用漢字になる。

第二章の半日本風漢字に「鯣」とか「鰑」という漢字がある。

「するめ」と呼ぶ。

 スルメは日本では非常にポピュラーな食品だが、中国では一字の漢字が存在しない。鮝
は特にイシモチの干物を指すことが多く、イカの干物の場合は烏賊干という。
 日本では、イカという魚を干すとまったく別のスルメに変わる。この語の変化は、落語
のテレスコを思い出させる。ある村で珍魚が獲れて、殿様が名を問う懸賞を出す。一人の
村人が「テレスコと申します」と言い、賞金をもらう。疑問に思った殿様は、その魚を干
して再び懸賞を出す。くだんの人がまた出頭して「ステレンキョと申します」と言う。怒
った殿様は死罪を告げる。その人は牢屋で「イカを干してもスルメと言うな」という遺言
を子に残す。それを聞いた殿様は彼を釈放する、という話である。これはイカとスルメの
関係から発想された話であろう。
 漢字表記に鯣が生まれた理由もここにある。この字は室町時代の『下学集』(1444
年)に見える。造字の意匠は「易」の「変わる」という意味を利用したと考えられる。も
っとも、ほぼ同時代の『倭玉篇』では鰑になっている。易と昜はきわめて似ている。恐
らく鰑は鯣が崩れた字体であろう。

意味を考えて作られた漢字が、似ているからとまったく意味のなさないモノにすり替わってしまって、それが長く使われると、通説になってしまう。言葉とは、そうして変化していくことも多いものである。

日中で共通の漢字で縁起のいい字が「鯉」

鯉はよく跳びはねるので、「鯉魚、竜門に躍る」の図は高い位に上ることを象徴する。
 これは登竜門の故事に由来する。鯉が黄河のいちばんの難所である竜門を上ると竜に
なるという伝説だが、前に述べたように(第三章の鮪の項[221ページ]参照)、鯉では
なく実はチョウザメであった。なぜ、いつ、鯉にすりかわったのか。唐の詩人に登竜門を
詠んだ詩が多く、鯉が主人公になっている。鯉の地位の向上は、唐王室の姓が李で、鯉と
同音であるため、鯉が尊ばれたという事実も与っている。唐の法律では、鯉を捕らえた
り殺したりすると処罰された。まるで生類憐みの令の趣がある。このように唐の時代に鯉
が尊重されたため、登竜門の故事が改作され、そして日本に伝わるや、鯉の滝登りとなり、
鯉幟の風習を生み出すに至った。

鯉の滝登りが、もとはチョウザメだったとは知らなかった。

鮪の解説のページ(221ページ)を読むと。この字は、日本ではマグロをさしているが、中国では、チョウザメの一種とされているという。中国の黄河や長江には、チョウザメ類が5種類棲息するという。種類が違うと別の漢字が当てはめられる。

卵がキャビアになるのはどれなのだろうか?






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