兎夢のつれづれ日記

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zoom RSS 『デザイン思考が世界を変える』

<<   作成日時 : 2017/10/14 22:59   >>

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『デザイン思考が世界を変える 〜イノベーションを導く新しい考え方〜』 ティム・ブラウン ハヤカワ新書juice
デザイン思考、英語だとDesign thinkingをWikiで引くと、
「デザイナーがデザインを行う 過程で用いる特有の認知的活動を指す言葉である。」
とある。

認知的活動とあるので、頭の中でどう理解して、どう考えていくのかを示してくれているのかと期待して読んでみた。

まずはその考え方のはじまり、

 相反するさまざまな制約を喜んで(時に熱烈に)受け入れることこそ、デザイン思考お基本
といえる。多くの場合、重要な制約を見分け、その評価の枠組みを制定するのが、デザイン・
プロセスの最初の段階だ。制約は、成功するアイデアの三つの条件と照らし合わせると理解し
やすい。それは、「技術的実現性」(現在またはそう遠くない将来、技術的に実現できるかど
うか)、「経済的実現性」(持続可能なビジネス・モデルの一部になるかどうか)、「有用
性」(人々にとって合理的で役立つかどうか)の三つだ。
 有能なデザイナーならこれら三つの制約をすべて解決しようとするだろうが、「デザイン思
考家」はこの三つのバランスを取ろうとする。世界中で人気の」任天堂Wiiはそれを見事に行
なった典型例だろう長年にわたって、ゲーム業界を引っ張っていたのは、より
高度なグラフィックスや高価なゲーム機をめぐる熾烈な軍拡競争だった。任天堂
は、ジェスチャー操作という新技術を利用すれば、この悪循環を抜け出し、より
没入型の体験を生み出せるのではないかと考えた。つまり、グラフィックスの解
像度を二の次にすることで、ゲーム機の価格を下げ、利益を上げることができた。
Wiiは、技術的実現性、経済的実現性、有用性の見事なバランスを取ったと
いうわけだ。Wiiはより魅力的なユーザー・エクスペリエンスを生み出し、任
天堂に莫大な利益をもたらした。

三つのバランスを取るというのは、対等に考えるというわけではないという。
しかも、競合他社に真似されてはいけないので、模倣されにくい戦略を取るのがいい。
任天堂は、ソニーと同じ戦略を取ってしまってニンテンドー64で失敗したのち、違う戦略を考えてWiiを出した。このときに考えていたことは、先般紹介した本に詳しく書かれている。

スマホがでてくる前、ラップトップがまだかなり重かった頃。パームパイロットが作り出した手のひらサイズのコンピュータ

 パームPDAの最初のバージョンは、新しもの好きの技術通たちに火っとした。しかし、そ
のずんぐりとした灰色のプラスティックの形状には、一般大衆の創造力に火をつける要素はひ
とつもなかった。そこで、このとらえどころのない品質を追求するために、ジェフはIDEO
のデニス・ボイルと手を組み、「機能」面だけでなく「感情」面でも訴求力のあるデザインに
再度取り組んだ。インターフェイスの大半は据え置きだったが、装置の物理的な質(デザイナ
ーのいう「フォーム・ファクター」)が見直された。まず、ポケットやハンドバッグにすんな
り収まるよう、薄くする必要があった。収まらなければ、デニスはチームに初めからやり直さ
せた。さらに、滑らかで、上品で、洗練された雰囲気にする必要があった。チームは、日本の
カメラ・メーカーが用いていたアルミのプレス技術を探し出し、バッテリー・メーカーでさえ
動作に疑いを持っていた再充電可能な電源を見つけ出した。追加された改良は、その努力に見
合う価値があった。パームVは1999年に発売され、たちまち600万台を売り上げた。携
帯用PDAの市場を切り開いた要因は、価格の低さでも、豊富な機能でも、技術革新でもなか
った。エレガントなパームVは、約束した機能をすべて実現しただけでなく、その洗練された
外観とプロフェッショナルな雰囲気によって、まったく新たな消費者に感情的なレベルで訴え
かけたのだ。

シンプルで良く使う紙の日記帳や手帳の代わりに使われる持ち歩きに便利な端末。

そういうものの競争相手は、従来のコンピュータ端末ではなかった。日記帳や手帳の代わりになるものとのコンセプトのもとで、必要な機能が揃えられたので、より多くの人に受け入れられた。

このコンセプトは、その後、アップルによってiPhoneに置き換えられていった。

さて、このデザイン思考は、モノの開発だけではない。サービスの開発においても有用性がある。

アメリカのバンク・オブ・アメリカの例。

顧客に貯金を促すサービスだ。
IDEOが同社から、新たなサービスを作りたいと相談を受け、市場調査にでかけた。

 その結果、誰もがもっと貯金をしたいと考えているものの、実際にその戦略を持っている人
は少ないということが分かった。それと同時に、多くの人々がさまざまな無意識の行動を行な
っていることも分かった。たとえば、切りのいい数字が好きなためか、延滞料金に驚かなくて
すむようにするためか、公共料金を多めに振り込む習慣を持つ人々がいた。もうひとつのタイ
プの「無意識の貯金」は、一日の終わりに余った小銭をビンに入れるという習慣だ(底なしの
小遣い源に見える子どもにとっては楽しいが、ほんの数ドルと引き換えに現金を勘定させられ
る銀行の窓口係にとっては憂うつの種だ)。プロジェクト・チームは、このような無意識の行
動を利用して、人々に貯金を促すことができるのではないかと考えた。
 数々の試行錯誤、検証、プロトタイプ製作を経て、2005年10月に展開されたのが、バ
ンク・オブ・アメリカの新サービス「キープ・ザ・チェンジ(お釣りを貯めよう)」だ。「キ
ープ・ザ・チェンジ」サービスでは、デビットカードの支払額が自動的にドル単位に切り上げ
られ、その差額が顧客の預金口座に振り込まれる。たとえば、朝にスターバックスでラテを買
い、デビットカードで3ドル50セントを支払うと、現金で4ドルを支払った場合に受け取る
はずの50セントのお釣りが預金口座に貯金されるというわけだ。コーヒーを飲むたびに、ど
んどん貯金がたまっていく、これが楽な貯金方法だと考えているのは私だけではない。初年度、
キープ・ザ・チェンジは250万人の顧客を惹き付けた。別の言い方をすると、70万の新規
当座預金口座と100万の新規預金口座が開設された。浪費家に複利について小難しい授業を
したり、お金の本当の価値を説いたりしても、これほどの成果を実現することはできなかった
だろう。

顧客の行動を観察し、検証し、プロトタイプを創って新しい発想を得てヒットするビジネスモデルを作り上げた。

ほかの企業でもさまざまな工夫をしている。

 しかし、90年代後半になると、カスタマー・エクスペリエンスを決める上で、テクノロジ
ーが人間の役割に取って代わる(少なくとも人間の役割を大きく補う)という事実を、多くの
企業が認めざるをえなくなった。わずか数年間で、アマゾン、ザッポス、ネットフリックスは、
実績のない新興企業から、大手ブランドへと変貌した。イーベイはさらに一歩先に進み、顧客
があらゆる作業を実行できる巧妙なインフラストラクチャーを整備し、顧客にその権限を与え
ることで料金を課した。ほかの業界も、このような新しいネットワークが巨大な可能性を認め
ていることに気付いた。デルは、従来型の家電店舗で自社のコンピューターを販売する必要は
ないことに気付き、直販へと移行した。ウォルマートは、コンピューター・ネットワークを利
用し、いまだかつてない高い効率性と低い価格で、膨大なサプライヤを管理するようになった。
たちまち、サービス企業では、人間だけでなくテクノロジーをどう利用するかで競争が行なわ
れるようになった。競争力は、イノベーションに依存するようになったのだ。

インターネットや、スマートフォンのようなデバイスが、既存のビジネスモデルに変革をせまっている。

さまざまモノはインターネットにつながり、どこにいてもネットワークに繋がっていて情報を得られ、コミュニケーションできるようになってきている。

あと数年もすると音声認識が精確になり、スマートフォンのインタフェースが、タッチパネルで文字を指定して入力する世界から、音声認識に代わっていくだろう。

特定の個人の声を認識する機能と、周りの騒音からその個人の声を聞き分ける音の分解能力が高まり、文脈により同音異義語を聞き分ける解析力が高まり、スマホへの指示が音声でできるようになり、家の中では、スマホの代わりにAIスピーカーが、声を聞き分けてさまざまなことを実施してくれる。

家電の電源オン・オフ、TVチャンネルや音量の変更、照明の変更などなど
リモコンで制御してきたものは、全てAIスピーカーが制御してくれる。

さらには、誰かに伝言を頼むことも、電話をかけて連絡したり、メールしたり、もちろんLINEなどSNSでの連絡もやってくれるだろう。

音声という人間が使うコミュニケーション手段が、コンピュータとのインタフェースに使われれば、そこに執事かお世話係がいるかのように会話もできるようになるだろう。






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