兎夢のつれづれ日記

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zoom RSS 『それでも脳はたくらむ』

<<   作成日時 : 2017/12/02 22:36   >>

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『それでも脳はたくらむ』 茂木 健一郎 中公新書ラクレ
脳の研究は、どんどん進んでいると思う。10年前に書かれた本の内容が、どれほど変わっているのかは分からないが、様々な考え方の基になるものもあるだろう。

ダーウィンの進化論に対して脳の進化についてはどうなっているだろうか?

 進化の原理を考える時に、「一所懸命やると、その通りになる」と説明する人がいる。
ゾウは、水を飲もうと鼻を伸ばしているうちに、長い鼻になった。キリンは、葉っぱを食
べようと背伸びしているうちに、長い首になった。鳥の祖先は、飛ぼうと羽ばたいている
うちに、翼が生えた。
 もちろん、これらの説明は俗説で間違いであるが、脳に関する限り、そうとも言えない。
 脳は、確かに意欲に導かれて変化する。脳の回路全体の指導者役と言えば前頭葉だが、
中でも自我の中枢である前頭前野は、その時々の欲望に従って様々な脳回路の活動を上げ
たり下げたりする。
 だからこそ、音楽家を目指す者の脳は、次第に音楽家の脳になっていく。数学者の脳、
文豪の脳、職人の脳、それぞれの脳が、生まれつきユニークな特徴を持っているわけでは
ない。意欲を持って日々を過ごしているうちに、少しずつ変化して個性を開花させていく
のである。
 意欲さえあれば脳は変わる。それは確かだが、そもそも、なぜある意欲を持つのかとい
うことは別問題である。人生において一番難しいのは、実は意欲を持つことである。成功
体験が前に進む情熱を育むということだけは言えるが、そのような脳の学習のメカニズム
を生かしきることはなかなかに難しい。教育の要諦はまさにそこにあるし、哲学的に言え
ば、果たして「自由意志」はあるのかないのかという問題にもつながる。

意欲を持つことと、好きになることは似ているように感じる。人はなぜそれを好きになったのか、なぜ嫌いなのか、うまく説明できない。なぜそのことに意欲を持ったのか、なぜ、そのことに意欲を持てないのか、うまく説明できないので、誰かにそれを教えるのも難しい。

インターネットが一般に開放されて20年以上たち、インターネット上にある情報は莫大な量になり、日々増え続けている。10年前ですらすでに次のように書かれている。

 近年、インターネットの上に日々膨大な情報が蓄積され、その多くが誰にも無料でアクセ
ス可能になるにつれて、「読む」ことの大切さが新しい意味合いとともに甦っている。
 脳科学の最先端の論文も、文豪の書いた古典的名作も、哲学者の論考の原文も、全てイン
ターネット上で手に入れることができる。「読む」という技術が、現代ほど必要とされてい
る時代はない。
 現在の世界の事実上の共通語である英語を習得する覚悟さえあれば、膨大な良質の情報に
対することができる。一般的な人びとが手に入れることができる情報が格段に増大した今、
大量の資料をいかに効率よく、深く読むかということが問題になってくるのである。
 ……
 今や、最高の学問を修めるために、東京大学やハーバード大学に行く必要はない。「最高
学府」は、インターネット上にある。「入試のない世界」は多くの人にとって夢であったか
もしれないが、もうすでに実現している。ただ、「読む」覚悟があれば足りるのである。

以前紹介した「Personal MBA」も大学に行かなくてもMBA相当の知識が得られる。あとは実践がものをいう。

さて、話は変わって、茂木氏は、あちこち出張していくことが多く、移動が多くて疲れないかと聞かれるそうだ。

 ところで、そんなに移動していて疲れませんか、とよく聞かれるが、本人は案外、平気で
いる。別に自分で歩くわけではない。座って、時速300キロで運ばれていくだけである。
考えてみればオフィスで机に向かっているのと4それほど変わらないわけで、少々の振動に目
を瞑れば、案外ぐっすり眠ることもできる。
 ……
 運動というのは相対的なもので、加速度を感じない限り止まっているのと同じだというの
が科学的思考法である。理系の合理主義は、現代生活をストレスなく乗り切る上で案外、役
に立つものなのではないかと思う。
 そもそも地球自体が猛スピードで太陽の周りをぐるぐる回っている。夜眠る時、私たちは
まさに「夢の超特急」の上に乗っているとも言える。テクノロジーの進歩をいかに日常の感
覚へと取り込んでいくかということを、現代人の脳は常に問われているのである。

夢の超特急のたとえは良かった。子供の頃に、はやった言葉だ。東京オリンピックで作られた東海道新幹線をさしていた言葉である。もう若い人たちには通じないかもしれない。今なら、夢の宇宙旅行ロケットだろうか。

こども頃だったか、何かのギャグで、

「地球一周旅行に行こうよと」とさそった友人が、野原に寝転んで、空を眺め、雲が動いていく
のを眺め始めた。
一緒に、横になりながら、「どうやって旅行するの」と訊ねたら、
「もう旅行は始まっている。1日こうしているうちに、世界1周できるんだ」


そう、地球は自転しているので、寝転んでいても、宇宙を1日で1周できる。夜になれば星が動くので、それが実感できる。

脳は、自分たちが、ものすごい勢いで動いているが、それを実感できない。ものすごい力で地球に引っ張られているが実感しない。宇宙に行って無重力状態に慣れてから地球に帰ってきた宇宙飛行士たちが、地球の重力の強さを実感するのみである。

生まれた時から、そこにある環境は、その環境が変わらない限り意識しないようにできている。だから、狭い世界に浸かっていると、外の世界との違いが判らなくなる。
日本が、欧米ともアジアの国々とも違う文化を持っているということは、海外に行って外の文化に触れないと認識できないかもしれない。






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