兎夢のつれづれ日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 『短歌の友人』

<<   作成日時 : 2017/12/30 15:02   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 14 / トラックバック 0 / コメント 1

『短歌の友人』 穂村 弘 河出文庫
偶には、少し文学的なものをと思っていたら短歌という文字が目に留まった。

俳句ほどルールはきびしくなく、57577のリズムに合わせて作る中で情景や感情を切り取ることができる。

短いながらも、なるほどと思わせる短歌があるという

 …… 「なるほど短歌」が「なるほど短歌」として成立するため
には、認識や経験の提示のなかにある種の意外性や発見を含んでいることが必要にな
るのではないかと思われる。
  ☆
 しかしながら、実際にそのような視点で多くの短歌作品を読んでゆくと、「なるほ
ど」にもかなり幅があるというか、随分いろいろなバリエーションがあることに気づ
く。具体例に当たりながら、短歌の「なるほど」性についてさらに考えてみよう。

 人間のわたしにわからぬ体力に夜中を過ぎても蝉が鳴きゐる   河野裕子

 蝉があの躰の大きさであんなに大きな音を出し続けるのは、云われてみれば異常な
事態であり、それを「人間のわたしにわからぬ体力」と表現したところに「なるほ
ど」と思う。その発見が「人間のわたし」の孤独感を浮かび上がらせるところが、一
首の魅力になっているようだ。

なるほどと思わせながら、さらに奥にはいろんな意味が込められていて、それをどう読み説くか、短いから説明がない。作者がどんな気持ちで読んだのかを想像を膨らませて感じる必要がありそうだ。

短いので、「書かない」ということもあるという

 「書かない」ことでリアリティを獲得している作品の例をもう少し挙げてみる。

 手をひいて登る階段なかばにて抱き上げたり夏雲の下       加藤治郎
 そうですかきれいでしたかわたくしは小鳥を売ってくらしています 東 直子
 あそこから冬の林に見しものを誰にともなく語り続けぬ      岡井 隆

 先の岡崎作品で「何を」したのか、という情報が与えられなかったように、これら
の歌にも、それぞれ5W1H(いつ・どこで・だれが・なぜ・どのように)の情報
が欠落している。
 例えば一首目の加藤作品では「何を」抱き上げたのかということが明示されていな
い。初句の「手をひいて」という言葉から、読者がこの対象をおそらく子供であろう
と自ら創造することによって一首の情景は初めて完結する。

東作品は、「何が」きれいだったか書かれておらず、岡井作品は「あそこ」とは「どこ」なのか、「見しもの」は「何」だったか。「誰に」語っているのか。こうしたものが、書かれないことによって<私>の存在が増してくるという。

では、こんなのはいかがだろうか?

 背の高き上の方よりひかりだす夢にみるなら鷹茄子共に

ちょっと欲張りだったかな。もうすぐ初夢






テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 14
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス ナイス ナイス ナイス

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(1件)

内 容 ニックネーム/日時
こんにちは。

今年もたくさんの気持ち玉をいただきましてありがとうございました。
来年もよろしくお願い致します。
良いお年をお迎えください。
トトパパ
2017/12/31 11:13

コメントする help

ニックネーム
本 文
『短歌の友人』 兎夢のつれづれ日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる