兎夢のつれづれ日記

アクセスカウンタ

zoom RSS 『ロボットの天才』

<<   作成日時 : 2018/02/12 00:44   >>

なるほど(納得、参考になった、ヘー) ブログ気持玉 22 / トラックバック 0 / コメント 0

『ロボットの天才』 ロボットクリエイタ-・高橋智隆 メディアファクトリー
一昨日のロボット学に続いてもう一つロボットの話である。

人型ロボットを手づくりしている高橋氏。
初めてロボットクリエイターという職業を名乗り、ロボ・ガレージを起業した方である。

ロボットクリエイターとは何をしているのかは、高橋氏がご自身で次のように書いている。

 ロボットクリエイターの活動の中心は、オリジナルロボットの製作だ。これには量産性や
コストなどは何も考えず、自分が納得いくまで惜しみなく時間や技術をつぎ込む。お金は出
ていく一方だが、オリジナルロボットを発表することで仕事が舞い込むのだから、先行投資
のようなものなのだ。
 私の体はひとつなので、やって来る仕事の依頼を受けるかどうかは「先につながるかどう
か」を重視する。まずは自身やロボ・ガレージの名前が出ること。陰の下請けでは、いつま
でも縁の下からはい上がれない。そして名前が出るからには、名を汚さぬクオリティーのモ
ノを作れる条件が不可欠である。ブランドを築いていくことが大事なのだ。
 自分が満足いくものができたときが完成、というオリジナルロボットとは異なり、共同開
発案件には必ず納期が設定される。これがつらい。開発プロジェクトというものは、絶対に
遅れていくようにできているのである。悲しいかな人間の性として、時間があるうちに余裕
を持って先にやるという選択肢はあり得ないのだ。最後で時間がなくなり、徹夜続きの苦し
い思いを何度経験してもまた繰り返してしまう。それどころか前回は結局間に合ったと、さ
らに油断してしまうのだから、人は愚かだ。私だけか。

高橋氏がロボットを作りたくて京大物理学科に入学したのは1999年だそうだ。そして、在学中にSONYからAIBOがでて、ホンダからASIMOの前身のP3が発表された。

最初に造ったのは、プラモデルを改造してモーターを入れ、2足歩行できるロボットだ。

足の裏に電磁石の回路を入れ、鉄板の上で歩くものである。この「電磁吸着2足歩行」で特許を取り、玩具メーカーへの売り込みをして事業が始まったという。

人型ロボットにしたのは、鉄腕アトムの影響があるという。

 ロボット研究者が目標とするマンガのロボットは3種類ある。ひとつは鉄腕アトム、もう
ひとつはプラレス三四郎(小型のホビーロボットで主人公たちが戦うストーリー)、最後は
ガンダムだ。前のふたつは、その実現に向けて進んでいるといえよう。人間と同じような大
きさで、ある程度インテリジェントなロボットの開発は行われているし、小型ロボットでバ
トルをしたり、サッカーをしたりといった大会も開催されている。だが、ガンダムはなかな
か困難である。なにしろデカイものには、お金も場所も人も熱意もすべてでっかく必要だ。
テムザックの高木社長はそれを持っていたわけだ。完成した「援竜」に乗り込んだり、高木
社長の運転で疾走する「援竜」に同乗しているときに、何か歴史的瞬間に立ち会えた
ような気が私にはしていた。

「マグダン」「ネオン」を製作し、さらに次の段階に入ったのは、第3のオリジナルの「クロイノ」だそうだ。
これは、新たな特許技術「SHIN-WALK」を搭載し、より自然な歩き方をするものになった。

さらにロボカップのプロジェクトを経て「マノイ」が作られ、2006年には、初の女性型「エフティ」を発表している。

従来のロボットの動作は、どちらかというと男性か子供の動きをまねたものだったというが、ロボットの体型を変えると、様々な工夫が必要になったという。

骨盤と大腿骨の位置関係の違いによる工夫。
身体がほっそりしている為、内蔵する部品の小型化。
足の形をハイヒールに似せていくと重心の位置が高くなって、バランスを取るためのジャイロセンサーの搭載など。

 これらのデザイン的な工夫により、女性らしいフォルムを美しさを表現し、800gとい
うかつてない小型軽量化も実現できた。
 動きについても、歩行時に腰をひねって大きなストロークで歩くようにしたり、腕の振り
方を工夫したり、女性らしさを追求している。ちなみにロボットのモーション作成時は、い
つもは自分で実際に動いてその動きを検証するのだが、今回ばかりは勝手が違う。そこでロ
ボプロのイベントで一緒に仕事をしている、プロのファッションモデルに協力してもらい、
実際に歩いてもらったりターンしてもらったりして、じっくり観察した。そうやって[エフ
ティ]のモデル歩きのモーションは完成したのだ。さらに女性特有のしぐさを細部までたん
ねんに研究し、それを反映させたさまざまなモーションを作成した。女性の美しさとしなや
かな動きを実現したロボット[エフティ]は、こうした研究のたまものなのである。

高橋氏は、このようにしてまでヒューマノイドにこだわっているっことについて次のように
述べている。

 私はこれからも、ヒューマノイドロボットにこだわって開発を続けていくだろう。なぜな
ら、それがいちばんチャレンジング(意欲をそそる)な課題だからだ。そもそもなぜロボッ
トが人間型をしているのか。人間型をしていることで、人はロボットに対して感情移入をす
る。それによって、相手がロボットであることを理解しながらも、生命を感じ、まるで人間
と接するときと同じような関係を自然に築くことができるのである。そして人間と機械とい
う垣根を超えたコミュニケーションが成り立つのだ。ロボットに対して、人格のようなもの
を認めることで、ゆとりを持って心地よく接することができる。日頃、映りの悪いテレビを
叩いたり、フリーズしたパソコンに腹を立てている人は多いだろう。それは、怒っている人
間自身にとっても不快なことであるはずだ。
 では、感情移入により、良好な関係を築くようにするためにはどうすればよいのか。もし、
不細工な外観で、ぎこちない動きをするロボットであったならば、人は逆に嫌悪感を抱いて
しまうだろう。ロボットの存在が人間との関係の上に成立するものである以上、そうした外
観デザインやモーションデザインは、非常に大切な機能のひとつだといえる。それは従来の
家電や機械のデザインというものが、ともすると装飾的、付加的な要素だったのとは大きく
異なる。

本書、単行本は、2006年に発行されており、文庫本は2011年の発行になっている。
文庫本では、パナソニックのエボルタのエピソードも加わっている。

ロボ・ガレージ
http://www.robo-garage.com/






テーマ

関連テーマ 一覧


月別リンク

ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!
ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。
→ログインへ
気持玉数 : 22
なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)

トラックバック(0件)

タイトル (本文) ブログ名/日時

トラックバック用URL help


自分のブログにトラックバック記事作成(会員用) help

タイトル
本 文

コメント(0件)

内 容 ニックネーム/日時

コメントする help

ニックネーム
本 文
『ロボットの天才』 兎夢のつれづれ日記/BIGLOBEウェブリブログ
文字サイズ:       閉じる