『大槻ケンヂが語る江戸川乱歩』

『大槻ケンヂが語る江戸川乱歩 ~私のこだわり人物伝~』 大槻 ケンヂ、江戸川 乱歩 角川文庫
中高生の頃、友達に春陽文庫の江戸川乱歩を本を借りて全巻読破した。

それ以来、江戸川乱歩の本からは遠ざかっていたのだが、今回久しぶりに読んでみた。
乱歩といえば明智小五郎、少年探偵団だが、大槻氏の選んだ本にはでてこない。

TVドラマになっているのは明智探偵の出てくるストーリだが、原作とは多少違っていることもある。
さて、大槻氏が作詞したものには乱歩の影響を受けているものがあるという。詩が思いつかない時などには、乱歩の奇想天外な発想からイメージを膨らませて作ることがあるという。

例えば『パノラマ島奇談』

 この作品と出会った小学校高学年から中学生になった頃というのは、僕自身がちょ
っと内向的になってしまって、人とコミュニケーションがうまく取れなくなっていた
んです。有り余るほど時間はあるけれど、何も刺激がない。でも妙なプライドだけは
あって、世の中と普通に交わりたくもないと思っていた青春期に、この作品は刺激的
でした。いまのニートの先駆けみたいな主人公が、やっとたどり着いた社会との接点
が犯罪であり、殺人であった。そして最後は花火とともに散っていく。
「これはロックだ。ロックンロールそのものだ。いやパンクだ」なんて思ったもので
したよ。

この『パノラマ島奇談』から着想した詩が大槻氏が1990年に出した『パノラマ島へ帰る』だそうだ。

大槻氏は、自身が受けた影響だけでなく、他の人にも乱歩が書いた物語を感じ取る。
その人とは、映画監督のティム・バートンだ。

 僕は最近のティム・バートンに、のちに少年ものを書き始める乱歩の姿を垣間見た
りもするんです。人嫌いなんだけど、本当は愛されたいと思っている人が、結果とし
て愛してくれる対象に出会ってしまえば、ある種の屈折した内面は浄化されていって、
満たされていきます。でも、ファンは依然として満たされる前のバートン、あるいは
乱歩を求めます。ここで、また新しい悩みが生まれたんじゃないかと。

「ティム・バートン」がどんな作品を作っているかWikiで調べていたら、こんなフレーズをみつけた。
 「少年期はエドガー・アラン・ポー作品を原作とする映画に主演するヴィンセント・プライスに熱中していた。」
おお、なんと、エドガー・アラン・ポーがでてきた。江戸川乱歩は、その名前をエドガー・アラン・ポーをもじって付けたものである。それほどに、乱歩はポーの作品を気に入っていた。ここに共通のルーツがある。不思議なつながりである。






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