『グーグルが描く未来』

『グーグルが描く未来 二人の天才経営者は何を目指しているのか?』 リチャード L ブラント 武田ランダムハウスジャパン
GAFAと呼ばれる、巨大企業のひとつのグーグルについて書かれた本。
この本は、2009年に発行されたものなので、もう10年も前のことになる。

それでも、GAFAと呼ばれる素地はあったことがわかる。

グーグルが目指したものは、検索エンジンであり、世界一の検索である。
グーグルの名前の由来が書かれている。

 検索エンジンの名称はあれこれ検討を重ねた。候補の一つは<ホワット・ボックス>だっ
た。「でも<ウェット・ボックス>と響きが似ていて、ポルノサイトっぽい気がしたんだ」と
サーゲイは振り返る。大きな数字を表現しようと”グーゴル(Googol)”という名を付け
ようとした。これは数学者エドワード・カスナーの九歳の甥っ子が考えた、十の百乗を表わす
言葉で、単にそれまでだれも呼び方を考えたことがないような大きな数字に、適当な名前を付
けただけだ。カスナーは、さらにグーゴルの十乗を表わす言葉として、”グーゴルプレックス
(Googolplex)”も考案した(ラリーとサーゲイはその後、自分たちの企業の本社を
<グーグルプレックス>と名付けた)。
 そのエンジンが新しい会社の土台になるとは、だれも思わなかった。ヤフーという検索エン
ジンの実態が、デューイ十進分類のような(もちろん十進法とは関係ないが)単なる分類シ
ステムに過ぎないにも関わらず、すでに”検索エンジン戦争”の勝者はヤフーに決まったとだ
れもが考えていたからだ。
 ……
「ラリーには無限のアイデアがあった」と初期から仲間であるクレイグ・シルバースタイン
は語る。「検索エンジンがうまくいかなかったら、きっとさっさと別のアイデアで起業したは
ずだ。もし自分たちの検索エンジンをまともに評価し、適切な価格を払って買ってくれる企業
があったら、二人は売却していただろう。そういう相手が見つからなかったから、”それなら
自分たちでやろうじゃないか”となったんだ」。1998年、彼らは会社を立ち上げるために
出資者を探し始めた。

会社を立ち上げて、ビジネスを広げていくには、優秀な従業員を集める必要がある。そのあたりは昨年紹介した『ワーク・ルールズ』に詳しい。

採用した後はどうなっているのか

 一番重要なのは、採用するエンジニアが特定の問題について多くの情報を持ち、それを会社
に提供できることだ。ラリーとサーゲイはデータにもとづいて会社を経営したいと考えてお
り、問題を解決する際には整然とした科学的アプローチを採ることを誇りにしている。「情報
こそ判断の基礎となる、というのが彼らの考えだ」とユスタスは語る。「より多くの情報、
より信頼性のある情報を得られるほど、優れた判断を下せる可能性が高まると考えるわけだ」
 こうした目的から、グーグルは全社員が取り組んでいる仕事のデータベースを作っているほ
か、最新の情報を周知するために定期的にメールを配信する。エンジニアを中心とする社員
は、どんなプロジェクトが進んでいるか目を通すことを認められているだけでなく、プロジェ
クトについて(往々にして不作法に)批判し、変更を求めることもできる。まるで巨大なネッ
トワークと大量のコンピュータを備えた、小さな村のようだ。だれもがまわりが何をしている
のか、知っている。

資本金をベンチャーキャピタルから集め、従業員を世界中から集め、徐々に大きくなった組織は、ついにIPOに向かった。

 ラリーとサーゲイはIPOのプロセス全体をどう見ていたのだろう? 彼らの考えを知る手
掛かりは、目論見書にある。そこにはIPOで売り出す株式の予想評価額として、二十七億千
七百二十八万八百二十八ドルという異様に細かい数字が示されていた。たいていの企業は百
万ドル単位に丸めた数字を示すものだ。メディアも単純に”二十七億ドル超”と報じていた。
 数学者ならここに込められたジョークの意味が分かるはずだ。

関数字で書かれたら、よくわからないので、算用数字にしてみると
 2717281828ドル
この数字を書き直すと
 2.717281828 × 10億ドル ≒ e × 10億ドル
「e」というのはオイラー数、自然対数の底 である。無理数eの末尾の桁を四捨五入してある。

 要するにラリーとサーゲイは、売り出す株式の評価額を、きっちり”e十億ドル”に合わせ
たのだ。彼らに言わせれば、そもそも株価を正当に評価することなど”無理”なんだ、という
ところなのだろう。株主の利益より”世界をより良い場所にすること”を優先する経営者に
”無理”があるのと同じように。

IPOを果たし、その勢いは拡大する一方だ。

そして、世界の書籍という情報の宝庫も検索できるようにしたいと考えた。

 技術の進歩によって、ネット上もしくは読書専用に開発された電子ブックリーダーで本を通
読することは、今より楽になるだろう。本が電子化されれば、海賊版を作って仲間と共有する
のも簡単になる。我々は友達同士で本を貸し借りするのに慣れている。電子書籍が広まれば、
何百万人の”友人”との貸し借りもできるようになる。
 インターネットの性質上、ユーザーが本の”マッシュアップ”をするのも想像に難くない。
マッシュアップとは様々な本、ビデオ、音楽などを組み合わせて新しい作品を創ることだ。そ
のような作品の収入は、だれのものになるのだろう?
 ……
 既存の産業がインターネットとそのもたらす変化に対処する術を見いだすのは、まだこれか
らだ。グーグルが支えるインターネットは、既存のメディアやエンターテインメントに置き換
わっていく。たとえばブログはすでに主要な出版形態になった。ソーシャル・ネットワークは
若者にとって、昔ながらのエンターテインメントや友達づきあいに代わるものになりつつあ
る。あらゆるライバルの苦境を尻目に、グーグルは新たに登場したエンターテインメントの形
態すべてから、利益を得る方法を編み出してきた。

グーグルは、この本が書かれたときには既に携帯電話用のOS「Android」を作っていた。
今では、携帯電話のOSといえばiPhoneのiOSかAndroidで9割くらいになっている。
日本では、iPhoneが優勢のようだが、世界で見ればAndroidが一番多いだろう。それは、Androidがオープンだからだ。どの携帯電話メーカでも活用できるようにしたところがクローズドなアップルとの違いだ。アップルは、クローズドな代わりに使いやすさと機能が十分あることを重視している。

グーグルはラリーとサーゲイが統率を取っている限り、世界を良くするために頑張り続けるだろう。







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