『スター・ウォーズに学ぶ「国家・正義・民主主義」』

『スター・ウォーズに学ぶ「国家・正義・民主主義」~岡田斗司夫の空想政治教室~』 岡田 斗司夫 SB新書
スター・ウォーズの関連本にはいろいろなものがあり、ひとつひとつ追いかけていくのは結構大変である。

映画の中にちょっとだけでてくるキャラクターなどの蘊蓄もあまたあり、マニアにしか分からないものも多い。

スター・ウォーズに出てくる共和国、帝国、反乱軍などを現実に地球上で起きてきた歴史の国家と比較してみようというのが本書のテーマである。

著者が明かすヨーダの姿というのが、こういう見方もあるのかとちょっと驚く

 ヨーダは900年間生き、そのうちの800年間を後進の育成に当たって
きたということなので、歴戦の勇者だと何となく思っているんですが、そうで
はありません。
 ……略……
 つまり、ヨーダはルーサンの戦いが終わり、銀河共和国が平和になってから生まれ
たんです。だから、実践は経験していないんえすが、ヨーダは後進のジェダイたちに
もっともらしく教えを説きます。
 ……略……
 ドゥークー伯爵やアナキンに裏切られるのを見ている限り、ヨーダは弟子の育て方
に問題がありますね。本人は強いけど弟子育成がダメというのは、まるで宮崎駿で
す。まあジブリの場合、ダメかと思われていた宮崎吾朗が『コクリコ坂から』などで
才能を見せ、ルーク・スカイウォーカーのような立ち位置になっているのが、救いで
すが。
 さらにヨーダは、戦局を打開するためクローン兵団に飛びつくという致命的な判断
ミスを犯し、結果的にパルパティーンの独裁を手助けすることになってしまいます。
エピソード1から3のヨーダは本当に判断ミスだらけで、パルパティーンよりも周り
に迷惑をかけているんじゃないかな。
 ただし、『スター・ウォーズ』で私が一番好きなキャラクターもヨーダなんですよ。
エピソード5で、ルークと話すヨーダは本当に格好いい。武力も権力もすべてなくし
た後に、「徳」と「仁」のみの存在になったヨーダは最高にクールです。

ヨーダのことをダメダメと言っているとおもったら、実は大好きなんだと。

好きになると冷静に分析しにくいのであるが、よくぞ看破した。
ただ、エピソード4~5とエピソード1~3は、同時にシナリオが書かれたmのなのかよく分からない。エピソード4~5の映画おあと、クローンウォーズとかのアニメが作られていて、それをまたいで辻褄を合わせなければならなかったエピソード1~3は、ストーリー設定の中で、ヨーダが判断したようにせざるを得なかっただけなのではないかとも思う。

対するパルパティーンについては

 パルパティーンもパワフルな創業社長です。銀河を征服するための戦略を立て、
ジェダイの力を利用し、クローンの兵隊も山のように作って、見事クーデターを成功
させました。だけど、その後のビジョンがないから、あっちこっちの現場を自分で回
る羽目になってしまう。帝国軍にも有能な人材はたくさんいるのですが、ちょっとミ
スをしただけでダースベイダーが殺してしまいますから、組織としての力が上がらず、
パルパティーンはいつまで経っても楽になりません。
『スター・ウォーズ』のエピソード1から6まで通して、銀河帝国がこんなに贅沢で
楽しい生活を送っているなんて描写は1秒たりとも入っていません。やったのは、銀
河のあちこちに自分の像を建てたことくらいでしょうか。その像にしても。彼が死ん
だ後、間髪入れずに倒されてしまいました。人気はないわ、楽しみはないわ、パルパ
ティーンはなかなか悲惨な人生を送っていますね。
 企業にしても、立ち上げ時はスピード優先で、使えない奴はさっさと切り捨てる冷
酷非情さが時には必要です。だけど、大きくなって安定期になったら、同じやり方を
続けていてはダメ。たくさんの社員を採用すれば、無能な奴も増えてくるのはしょう
がない。新米を育て、無能な人間がいても組織が回るような仕組みを作っていかなけ
ればなりません。
 パルパティーンは、自分が成り上がる時にやっていた手法を、組織が大きくなって
からもそのまま続けてしまいました。皇帝になった直後のパルパティーンは、自分が
ずっと銀河帝国を続けるつもりはなかったかもしれません。優秀な後継者を育てて、
そいつが帝国を運営していけばいいと考えていた可能性は大いにあります。アナキン
には過剰なほど目を掛けていたわけですし。
 古代ローマのカエサルは、アウグスティヌスという後継者を育てていました。この
人はそんなに戦いがうまいわけではなかったけれど、カエサルが礎を築いたローマ帝
国をうまく運営して、次代へと引き継いでいきました。

なまじ、長期政権を作ってしまうと、後継者をそだてられずに、そのトップが何かの拍子に倒れてしまうと、弟子たちの間で勢力争いになったり、悪政に不満を持った人たちに滅ぼされてしまう可能性が高まるということだ。

本書の2章以降はスター・ウォーズから離れてアニメや小説ににでてくる政治について語られる。

3章はアメリカンヒーローの世界だがその前に

 ちょっとややこしい話になりますが、アメリカンウェイを理解する上で押さえてお
きたいのが、法律や司法制度です。
 世界の国々にはそれぞれの法律がありますが、これらは大まかに2つの法体系に分
けられます。
 1つは、シビル・ロー(civil law)。もう1つが、コモン・ロー(common law)です。
 前者のシビル・ローは、古代ローマで発展してきたローマ法を起源としていて、
ヨーロッパ大陸諸国で使われている法体系。大陸法とも呼ばれます。日本の法律もシ
ビル・ローがベースになっています。
 後者のコモン・ローは、イギリスで発展してきた法体系で、英米法と呼ばれたりし
ます。イギリスの影響力の強かった地域に広がっており、アメリカの法体系も基本的
にコモン・ローです。
 シビル・ローの基本的な考え方は成文法、つまりすべての法律がきちんと明文化さ
れており、それを下に裁判なども進められます。日本人からすると、こんなことは当
たり前ですよね。
 でも、コモン・ローを採用しているアメリカやイギリスはそうではありません。成
文法も少しはありますが、基本的には判例によって裁判の結果が決まります。
 アメリカには裁判の国というイメージがありますが、別にそれは揉め事の好きな人
がアメリカに多いからではないんです。原告と被告が自分の言い分を主張し、陪審員
や裁判官が判例を参照してその是非を判断するようになっています。だから、アメリ
カの裁判はディベート力の勝負。弁護士は山のような判例を調べて、「今までにこう
いう判例があったから、この案件もこうやって判断すべき!」と陪審員や裁判官にア
ピールすることになります。だから、アメリカの弁護士は弁が立ちますし、見た目に
も気を遣います。面白いたとえ話もガンガン繰り出します。

こうした、法律や司法制度の違いが、映画や小説の中にでてくる政府の仕組みに暗黙に設定されているのだということがわかると、映画の味方もまた変わってくる。

いい映画や小説は、さまざまな見方をしてなんども繰り返しストーリーを追いかけてみるとより深く知ることができるのだと感じた。

それでも、人生短く、知りたいことは多いので、同じ本を何度も読み返すのは時間がもったいなく感じてしまう。
小説よりも映画は手軽に思うためか、同じものを何度かみてしまうものも多い。

岡田斗司夫 YouTube
https://www.youtube.com/user/toshiookada0701






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