『怒らないこと』

『怒らないこと ~役立つ初期仏教法話1~』 アルボムッレ スマナサーラ サンガ新書
怒りを心の中に溜めていると、心身がだめになっていく。

そんな怒りを持たないようにするには、この本が参考になるだろう。

「私は男だ」「若いのだ」「中年だ」「老人だ」「私は課長だ」「社長だ」「部長だ」。よく
考えてみれば、ぜんぶ大したことではないでしょう? 社長だからなんなのですか?
 そもそも「私は何々だから」と思うところから、世の中のすべての問題が生まれると
いっても大げさではないのです。それさえ捨てれば、問題はすべて解決します。幸福に
なりたいなら、エゴなんてないほうがいいのです。
 仏教では、正しいことを実行することがいちばん大事なのであって、「部下だから」
とか、「課長だから」「社長だから」「家の主人だから」とかいうことは一切関係ありま
せん。気にするべきなのは、「その行動が正しいか正しくないか」という点だけです。
 たとえ子供でも、正しいことを言ったらみんなで認めて実行するべきです。「子供の
くせに、生意気ではないか」などと言う人がいたら、その人こそ無知な間違いを恥ずか
しがるべきなのです。
 怒りを考えるうえで、エゴはいちばん大きな問題です。そして、エゴというものは一
度つくったら、いろいろなゴミがついてくるやっかいものです。エゴから無知が生ま
れ、ありとあらゆる汚れがついてしまうのです。そしてその汚れは、外からの攻撃を受
けると怒りに変わるのです。

怒りがどこからでてくるか、こういうところから出てくるので、あまりエゴを持たない方がいいのである。
定年が近くなって、定年後の過ごし方を考えると、ますます、今までやってきたことからくるエゴが身についてしまっている。それを少しずつ捨て去っておかないと新しい環境に素直に入れなくなりそうだ。

相対性理論を考え出したアインシュタインの謙虚さが紹介されている。

ある学校の先生が、アインシュタインが近所に住んでいることを知っていた。
その先生が、自分のクラスの算数のできない女の子に

「どうしてあなたは、きちんと勉強しないのですか。あなたの家の隣に算数のよく
できる人が住んでいるというのに」と言ったのです。

子供は、それが、誰かも知らずに隣の家にいき、おじいちゃんから算数を教えてもらった。

子供が算数のできがよくなったことをほめた先生は、子供がアインシュタインに教えてもらっていたことを知る。

 それを聞いた先生は驚いてしまいました。そしてその子の母親に「たいへんなことに
なりました。私はべつにそういう意味で言ったわけじゃなくて、ただ、隣にアインシュ
タイン博士が住んでいることを自分が知っている、ということを言いたかっただけなの
です」と言いました。これは困ったことになったということで、先生とお母さんはアイ
ンシュタインの家に「たいへん、ご迷惑をお掛けしました」と謝りに行きました。とこ
ろがアインシュタインは、「いいえ、なんのこともないのです。私は何も教えていませ
ん。反対に、いろいろなことを教えてもらいました。教えてもらったのは、私のほうで
す」と言ったのだそうです。
 やっぱり、偉大なる人は人間ができているのです。相対論を発見した人なのだから、
この小学生の子供とは比べものにならないほど智慧があるはずです。それなのに、「い
ろいろなことを教えてもらった」と言うのです。本当に謙虚なのです。
 私は、アインシュタインが嘘を言っているとは思いません。人間ができているからこ
そ、子供からもいろいろなことを学ぶことができるんですね。人間ができていないと、
「なんだ? 小学生ではないか。忙しいんだからこっちに来るな」と大きな態度をとっ
てしまいます。それでは学ぶどころではないでしょう?

どんな相手であっても、謙虚な気持ちでいれば、そこから学ぶことができるということである。
おごり高ぶらないようにしていこう。

こんな言葉もある。

 もうひとつ、ある偈から一行紹介します。お釈迦様の言葉ですから、覚えていると
何かいいことがあります。

 コーダン ジャヘー ヴィッパジャヘイヤ マーナン
 (※ 原語は省略。)
  コーダン ジャヘー=怒りを捨てろ ヴィッパジャヘイヤ=捨てる
  マーナン=高慢。エゴ。

 怒りと高慢を捨てろ、という意味です。お釈迦様が、怒りと高慢の両方を捨てろと
言われているのです。エゴを持っているから怒るのです。ですから。「怒りと一緒にエ
ゴを捨てろ」と言うのです。なかなか難しいですが、そうするべきだということだけは
しっかり覚えておきましょう。
「壊れた鐘のようになれ」という偈もあります。鐘に少しでも触れると、結構すごい音
がするでしょう? 我々は鐘どころか、ちょっと空気が触れたくらいのことで怒ってい
るのですよ。

怒らないことは、わかった。

じゃあどうやったらいいのか?

相手が怒っていても、ニコッとして、自分は穏やかにしていることだという。
こちらがニコッとしていると怒っていた相手もそのうちに相手も怒るのをやめて、ニコッと笑うという。

 これはもう呪文のような、奇跡のようなエネルギーですよ。やってみると。「これっ
てあり得るのか?」と。じつは「怒らないこと」は本物の奇跡を起こすのです。論理的
な話だから奇跡とは言いにくいだけで、敵が次から次へとみんな味方になってしまう
「奇跡」なのです。
 それだけではなく、その不瞋=瞋(怒り)のない状態の力によって、たちまち自信が
ある人間に成長してしまうのです。やってみて初めて、不貧=貧(欲)のない状態、不
痴=理性がある状態の善なるエネルギーを感じられるようになります。不貧・不瞋・不
痴を感じられたなら、過去のことは安らぎの思い出になるのです。貧瞋痴で生きていた
ら、過去なんか見られたものではないでしょう。しかし、貧瞋痴に勝った経験があった
なら、それを思い出すといつでも気分がいいのです。
 貧瞋痴は自分にも他人にも迷惑なのです。ですから、自分の貧瞋痴に勝つことで、既
に、周りに平和と安らぎを与えているのです。

怒りを持たないことは、なかなかに難しい。表面的に持っていない振りをしても、ふとしたすきに姿を現してしまう。

表現のしようがない怒りは自分の心の中に潜んでいる。
真にその怒りを捨て去ったならば、今、現在の状況を受け入れ、外の世界により深い理解を示して、荒れた心も癒されるだろう。

著者のサイトにも目を通すとよい。

どう生きればいいの?
https://j-theravada.net/dhamma/kantouhouwa/kantou082/

法話と解説 パティパダー巻頭法話
https://j-theravada.net/dhamma/kantou/


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信教を進めているわけではありません。
様々な考え方を理解することで人生をより豊かに生きることができます。
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