『ダイエット物語……ただし猫』

『ダイエット物語……ただし猫』 新井 素子 中公文庫
新井素子の新刊がでた。

今回は、わりと早く読む機会を得た。

本書には4編の物語と対談一つの5つ収録されている。

初めの二つはダイエットの話。
その最初は、「ダイエット物語……ただし猫」
二つ目は  「ダイエット物語……今度はヒト」
後半は   「大腸ポリープ物語」
と     「リバウンド物語」

最後の対談は素子さんの旦那さんとの夫婦対談。
素顔の夫が、本にでているのをみるのは初めてだ。手嶋政明さんていうんだ。

ペットのわんちゃんもねこちゃんも食べすぎて運動不足になると当然太る。太ると、動きが鈍くなって、さらに太る。

どんどん悪循環になる。ペットが沢山食べるからと言ってそのままあげ続けると人間並みに病気になる。

どれだけあげればいいかは、標準的な体重に合わせて、ペットフードの場合は、エサの袋に書いてある。
しかし、人間が食べているものをあげていると量が計れなくなる。だからダイエットのときはペットフードを
適切な量をあげることになる。

 陽子さんが目を白黒させている間に、獣医さんから、猫達の御飯についての具体的な指
示があった。
 二百ccがはいるカップで、ほんのちょっとの処に。下からみて、ほんとにほんのちょ
っとの処に。
 獣医さんが、赤マジックで線を引いてくれた。
「天元ちゃんとこすみちゃんは、一日二回、一緒に御飯を食べているっていう話ですから
……大体、このカップの、この辺までが、一回の御飯だと思ってください。このくらいの
御飯を、一日二回あげる。大体それが適量です」
 え。
 カップに示された線を見て、陽子さん、驚く。
 それって……少ない。
 もの凄く、少ない。
 少ないにも程があろうっていうくらい、少ない。
 いくら何でもこれはない。
 こんなの信じられないっていうくらい少ない。
 この、"量"の少なさについて、陽子さんが感慨しきりなのは……もし、これが本当に
"適量"なら、陽子さんは、今まで、間違いなくとても多大な量を天元とこすみにあげて
いたっていう事実があるからだ。(うん、倍、では、きかない。三倍かも知れない。今ま
で、そのくらいの量を、普通、陽子さんは、この二匹の猫にあげていた。うわあああ、そ
う思うと、こすみがドアをすべて開けてしまうから、だから、天元が勝手に好きなだけ御
飯を食べてしまった、故に天元が太ってしまった、そんな話、どっかにいっちゃうよ。そ
もそも、基本設定量からして、陽子さん、御飯あげすぎなんだもん。)

陽子さん、あんまり少ないので、一匹の量で、一日三回なのか、確認したが、やはり、一日二回の内の1回分でしかも二匹分と言われてしまう。

獣医さんに再確認して、陽子さん。帰宅して、心を鬼にして、御飯をねだる二匹を横目に、1日の量を守ってみたが、なかなか、おねだりの声に勝てない。

そしたら、カロリーは少ないが、量があり、お腹が膨れるフードをがあるというので、そいうのを試したり、猫またぎしてしまうようなフードに変えてみたり、かなりの奮闘でよい方向に向かったのだった。

ネコは、言って聞かせて理解してくれるものではないので、飼っているほうにも意志の強さが求められる。

一方で、ヒトのダイエットは、もう少し簡単なようだが、なかなかに意志の力が必要だ。

こっちは、食事の量をある程度抑えるだけでなく、運動量を増やせば改善効果が高い。

しかし

   ☆
 ………………無理、だな。

 うるわしい二人の散歩の習慣がなくなった後も。
 一年くらい、陽子さんは、がんばった。
 とにかく、単位食に則って、御飯を作る。それを正彦さんに食べさせる。
 一年ちょっと。
 これをやってみて、陽子さんが至った結論が。
「無理だな」
   ☆
 前にもちょっと書いたよね。
 喉元すぎれば熱さを忘れる。
 うん、ことわざというものは、本当に正しいのである。
 そんで、今回も、新しいことわざを、提唱しよう。んでもって、この"ことわざ"は、
ほんっとおに正しかったのである。
 継続は、力なり。

 ことわざで言えば、まさに、これ。

 継続は、力なり。

 ということは、逆から言えば、"継続できなかった努力は、何の力にもならないんだよ
ー"ってこと。どんなに努力しても、"継続"ができなかったら、それには多分何の意味
もないんだ。
 まさに、その見本のような状況に、陽子さんは陥ってしまったのだ。

食事のメニューを陽子さんが、どんなに頑張っても、正彦さんが外でたくさん食べてきてしまったら、もうそれで調整できなくなってしまうということだ。

お昼も、お弁当を作って、三食全部用意してあげて、正彦さんも、陽子さんが用意したもの以外は食べない。
食べた時は、どれだけ食べたか申告して、後で調節する、とそこまでやらなければいけない。

正彦さんの場合、食事メニューでの改善よりも、食事量を自覚することがあっていたようである。
親の介護で、大阪まで行ったり来たりする忙しい中で、食べすぎる機会が減って体重も適正になったという。
陽子さんが改善されたのを聞いて俄然競争心が湧いてきたという。モチベーションが一気に上がったので効果がでた。

陽子さんは、運動だった。

スポーツクラブで、ウォーキングマシンで歩く。
歩きながら、読書ができる陽子さんなかなかの特技だ。
NHKのニュースの時間と読書の時間をウォーキングで済ませて、1時間に5.5kmほど歩いて改善したという。

さらにウォーキングマシンのいいところは適度に傾斜をつけて坂登り状態にできるというのだ。
これによって、負荷を高くして、同じ時間の中でより強い運動ができたという。

陽子さんと正彦さんの物語は、結婚物語から続く続編であるし、素子さんと政明さんの結婚生活でおきた出来事を物語にしたものである。
エッセイでないのは、かなり強調したり脚色したりしているからだとか。

お二人の生活が、いつまでも幸せで、物語的できごとがありますように(続編読みたいから)。






ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 13

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
面白い
ナイス ナイス ナイス ナイス

この記事へのコメント

2019年09月29日 00:45
こんばんは。

面白そうな本ですね。
私もダイエットしないと。
最近、リバウンド気味です。