『北海道の逆襲』

『北海道の逆襲 ~眠れる"未来のお宝"を発掘する方法~』 井上 美香 彩流社
この出版社からは『群馬の逆襲』『高知の逆襲』という本も出版されているようであるが、著者は別のようである。

さて、その中の一つ、『北海道の逆襲』であるが、著者が長年住んでいる札幌市には小生も4年ほど住んでいたので、当時からだいぶたって様子も少し変わった。

本書の最初の方は、北海道と本州以南との違いが書かれている。
北海道の中でも入植元の地域によって様々な習慣の違いがあるので、違いにこうだとも決めつけられない部分もあるが、大方の北海道の習慣に基づいて書かれているようだ。

春夏秋冬の季節感も本州とはだいぶ違う。何と言っても長い冬。あっという間に終わってしまう春と秋。夏だってそんなに長くはない。

お正月については、こう記されている

 北海道の冬でもう一つ、紹介したいことがあります。大晦日です。内地人はハレの元旦を迎える
前夜、年越しそばを食べて静かに過ごすそうですが、北海道の場合は違います。
 お正月気分はすでに大晦日から始まっているのです。我が家の場合、紅白歌合戦を見ながら御馳
走を食べ、酒を飲み、賑やかに過ごすというのが恒例です。もちろんその乗りで、翌日に供される
はずのおせちも並びます。まさにハレの大晦日なのです。
 ですから、地味な年越しそばはどうも忘れられがちになってしまいます。さんざん飲み食いした
ところで、「そういえば、年越しそば食べてないわねえ」と母が切り出す。でも、すでに胃袋のど
こにもそんな隙間がありません。それでも縁起物ですから、年が明けた1時ころになんとか形だけ
でも食べるというのが、我が家の「年越しそば」の処し方です。
 周囲に聞いてみると、大晦日の昼食にそばを食べてしまうケースが意外に多いことがわかりまし
た。余ったそばの出し汁は、翌日の雑煮に流用するのが一般的です。
 こうして、北海道人は大晦日を大いに楽しみ、翌日の元旦から二日酔いで寝正月というケースも、
多々見受けられます。内地の人から見れば、ここらへんも伝統にとらわれない道民のおおらかさと
受け取られるのでしょうかね。

内地での大晦日とひとくくりに言っても、地域によって差はあるのだろうと思う。

実家では、おおむねこんな感じだったようにも思う。
ただ、御節料理みたいな重箱にはいった料理というのは見たことがない。
御節に入っているものが、お皿に入れられて並ぶのだ。量が多いからそうなってしまっていたのかもしれない。

ついで札幌の市街地

 しかも札幌人は、外を歩くのが嫌いです。もちろん寒いからです。その象徴が都心部に整備され
た地下通路です。地下鉄開通を機に建設された「さっぽろ地下街」は、オープンからすでに40年が
経過していますし、地下道も発達しています。なかには、増設されたはいいが、ほとんど活用され
ていない道もあります。札幌駅北口から北海道大学方面に抜ける通路や、北海道庁の本庁舎と赤れ
んが庁舎・議会庁舎、かでる2・7(北海道民活動センター)を繋ぐ地下道は、薄気味悪いほど人
が通りません。
 それにもかかわらず、2011年3月、札幌駅-大通公園間を結ぶ約680メートルの地下道が
完成しました。すでに大通りからススキノまでは地下街でつながっていますから、札幌駅からススキ
ノまでの約1.5キロを一度も屋外に出ることなく歩けるようになったのです。
 これが便利かというと、はなはだ疑問です。同じ場所を地下鉄も通っていますし、果たしてこの
通路の建設費(税金)に見合うだけの経済活性化が期待できるでしょうか。まったくもって不
安になります。
 でも、多少の無駄には眼をつぶってでも、寒さ対策に寛容なのが北海道人の気質です。そして、
ますます贅沢でひ弱な人間になっていくわけです。

札幌駅から大通りまで、なんども外を通ったことのある小生としては、地上を通ると、100mおきに信号機があって、そこで足止めを食うことを考えたら、快適な地下道ができたと思う。歩行時に信号が青になるのを待つのはイライラするものだ。ましてや寒い冬や、雨の日には。

完成したあとに、数回札幌に行く機会があったが、そのたびに、空港からJRで札幌駅について地下街をまっすぐ、大通りへ快適に移動できたのは良かった。雨の日も雪の日も傘もいらず。

少々寒くなってコートが必要な季節になっても関東での服装のまま大通りまで行って、大通りの地下街でつながったホテルに宿泊。荷物が少なくてすんだのは快適。

靴にしても、冬でも、夏と同じもので通せたので行動範囲の狭いビジネス客にとっては快適な地下街となっていた。

さて、旭山動物園のある旭川。旭川産のものとして家具がある。
旭川の隣町で育った長原氏

 旭川に戻った長原氏は、「インテリアセンター」(のちのカンディハウス)を設立し、ナラ材を使
った椅子を手作りする日をスタートさせます。やがて、その家具は首都圏で評判を得るようにな
り、その成果が地元の家具職人たちの励みとなっていきます。
 現在、旭川には30社を超える家具工房があり、道産材を生かしたシンプルかつモダンなデザイン
が「旭川家具」の個性となっています。長原氏が故郷に持ち込んだ新しい風は、今や旭川を世界へ
導こうとしているのです。
 そんな旭川家具生産の中心地が、長原氏の生まれ故郷でもある東川町です。旭川市内から車で15
分ほどの隣町ですが、全国からアーティストが移住し、家具工房はもちろんのこと、写真スタジオ
や木製の工芸品や陶器を作る工房、おしゃれなカフェやロッジなどが数多くでき、クラフト村とし
て注目されています。
 さらにこの町では、木にこだわった産業への取り組みの成果を地元の人々に還元しています。町
で生まれた子どもたちに椅子を贈る「君の椅子プロジェクト」で、2006年から始まり、「椅子
は子どもの居場所の象徴であり、子どもを見守る地域社会を再生するとともに、地域に根ざした生
活文化を築いていきたい」という願いを込めてのものです。
 粋なアイデアですよね。と同時に、<木の街>を地元の人々に発信しながら、街の産業を継ぐ次
世代に<木>イメージを浸透させてゆく効果もあり、感心させられます。 

東川町は、TVでも紹介されているが、移住したい町ランキングnでてくるくらい人気である。
海外留学生の研修の場としてん活動も行ってきていたが、今年のコロナ禍の中で、ちょっときつい状況になっていると思う。
頑張って継続してほしいものである。

最後に、夢の産業宇宙ロケット。
炭鉱の廃坑の町、赤平にある小さな町工場「植松電機」の専務と北海道大学の永田教授とでカムイスペースワークスを運営

 カムイスペースワークスが開発・製造するロケットは、もちろんJAXA公認の本物です。
 ……中略……
 ここではロケット製造のほかに、人工衛星や宇宙開発に伴う様々な実験も、研究機関と連携しな
がら行っています。そうした宇宙開発の場としての象徴が、町工場に併設された「コスモトーレ」
と呼ばれる高さ50メートルの巨大な銀色の鉄塔なのです。
 これは、カプセルの中に実験装置を入れて落下させ、3秒間の無重力環境を生み出す装置で、世
界広しといえどもドイツとここ赤平にしかありません。JAXAなど国内の研究機関のみならず遠
く海外からも研究者がここにやってくるのは、この実験装置を使うためでもあります。以前は国内
にも他に2か所ありましたが、経費がかさむため閉鎖されてしまいました。
 ……中略……
 植松氏は、永田氏との共同研究にあたり、CAMUIロケットエンジンを一人で組み立て、燃焼
実験を行いました。これを見た20人の工員たちが、「俺たちもやれるかもしれない」と製作に参
加するようになり、植松電機は世界でも類を見ない小さなロケット工場へと変貌していったのです。
 今や社員たちは、外国の技術者にひけを取らないほど宇宙機器に精通し、その自信と知識と技術
が本業の商品開発に生かされて、会社の業績を相乗的に押し上げるまでになっているのです。

何故、九州の方ではなく北海道で宇宙開発なのか。

ロケットを宇宙に飛ばすロケット台は、赤道に近い方が有利なのだ。
地球は自転しているので、自転の回転速度が速いほど、地球から脱出するための初速が大地の動きとともについているので、緯度の高い地域より低緯度の方が有利なのだ。

つまり、物が地球に引っ張られる力は同じでも、外に向かう力が相対的に高緯度の方が弱くなり、宇宙に打ち上げるのはその分エネルギーを要する。
ロケットが大きいほど、その必要なエネルギーの差は大きくなる。
なので、北海道での宇宙ロケット開発と聞くと、何でなのかなと不思議に思うのだ。
ロケットが小さければ、燃料の重量とエネルギーの関係かそれほど問題ないのかも知れない。








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