『算法少女』
『算法少女』 遠藤 寛子 ちくま学芸文庫
「算法」と「少女」である。あまり結びつきのある言葉ではないが、「算法」と言えば江戸時代の算学のたぐいだろうと想像がつく。江戸時代であれば、「少女」はあまり学問に励むことが無かったと思われるので、この組み合わせは珍しいことと思われる。創作だろうと思って手にしたが。
どうやら、史実を元にして書かれた児童文学だそうだ。本書が最初に出版されたのは1973年、その後、入手困難になっていたのだが、2006年になってやっとちくま学芸文庫から出版され読者の幅を広げることになった。この再販の経緯は著者があとがきに記している。ベストセラーになったわけでもないが、良い本であるならば、どこかの出版社が引き続き本として出版できるといいのだが、出版社としても、ある程度の部数が販売できなければ、赤字になってしまうので、そう簡単ではない。
現在ならば、電子データ化して電子図書としてネットで販売するという道はあるものの、特定の世代をターゲットにするとまだまだ環境は整っていない。今後5年、10年たてば、この環境はどんどん変化していくことと思う。
さて、算法少女であるが、江戸時代の算法にも流派があって、上方算法を父親から習った少女が、関流算法を学んでいる人が神社に算法を記述した絵馬を奉納している所を見て、その絵馬に書かれた算法に間違いがあることを指摘するところから物語は始まる。
その算法の能力を知った久留米藩主が、その少女を姫君の算法指南役にしようとしたことで関流の算法家とのあいだで騒動が始まる。
少年少女向けの歴史小説とは言っても、時代背景やそのころにあったであろう農民の租税負担の問題なども複線としてよく描かれており江戸時代の様子を理解する上でもお勧めの本である。
「算法」と「少女」である。あまり結びつきのある言葉ではないが、「算法」と言えば江戸時代の算学のたぐいだろうと想像がつく。江戸時代であれば、「少女」はあまり学問に励むことが無かったと思われるので、この組み合わせは珍しいことと思われる。創作だろうと思って手にしたが。
どうやら、史実を元にして書かれた児童文学だそうだ。本書が最初に出版されたのは1973年、その後、入手困難になっていたのだが、2006年になってやっとちくま学芸文庫から出版され読者の幅を広げることになった。この再販の経緯は著者があとがきに記している。ベストセラーになったわけでもないが、良い本であるならば、どこかの出版社が引き続き本として出版できるといいのだが、出版社としても、ある程度の部数が販売できなければ、赤字になってしまうので、そう簡単ではない。
現在ならば、電子データ化して電子図書としてネットで販売するという道はあるものの、特定の世代をターゲットにするとまだまだ環境は整っていない。今後5年、10年たてば、この環境はどんどん変化していくことと思う。
さて、算法少女であるが、江戸時代の算法にも流派があって、上方算法を父親から習った少女が、関流算法を学んでいる人が神社に算法を記述した絵馬を奉納している所を見て、その絵馬に書かれた算法に間違いがあることを指摘するところから物語は始まる。
その算法の能力を知った久留米藩主が、その少女を姫君の算法指南役にしようとしたことで関流の算法家とのあいだで騒動が始まる。
少年少女向けの歴史小説とは言っても、時代背景やそのころにあったであろう農民の租税負担の問題なども複線としてよく描かれており江戸時代の様子を理解する上でもお勧めの本である。
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