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zoom RSS 『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』

<<   作成日時 : 2017/05/13 21:43   >>

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『人工知能は人間を超えるか ディープラーニングの先にあるもの』 松尾 豊 角川EPUB選書
開発が進む人工知能であるが、強い人工知能はまだできていない。

発行されて2年もたった人工知能の本に書いてあることが、現在の状況とは変わってきていることは、十分理解して、そもそも人工知能についてどう研究されてきたかを振り返ってみるのには、丁度いいかもしれない。

松尾氏が一般の人にも理解しやすいように書かれたこの本は、人工知能をビジネスに活かしたいと考えている人には、おさえておきたい本の一つになると思う。

 人工知能をエージェントと考え、その入力と出力の関係から考えると、世の中で語ら
れている人工知能も理解しやすい。世の中で人工知能と呼ばれるものを整理すると、次
のようなレベル1からレベル4の4段階に分けることができそうである。
<レベル1>単純な制御プログラムを「人工知能」と称している
 レベル1は、マーケティング的に「人工知能」「AI」と名乗っているものであり、
ごく単純な制御プログラムを搭載しているだけの家電製品に「人工知能搭載」などとう
たっているケースが該当する。
 ……
<レベル2>古典的な人工知能
 レベル2は、振る舞いのパターンがきわめて多彩なものである。将棋のプログラムや
掃除ロボット、あるいは質問に答える人工知能などが対応する。
 いわゆる古典的人工知能であり、入力と出力を関係づける方法が洗練されており、入
力と出力の組み合わせの数が極端に多いものである。その理由は、推論・探索を行って
いたり(第2章)、知識ベースを入れていたり(第3章)することによる。古典的なパ
ズルを解くプログラムや診断プログラムはこれに当たる

<レベル3>機械学習を取り入れた人工知能
 レベル3は、検索エンジンに内蔵されていたり、ビッグデータをもとに自動的に判断
したりするような人工知能である。入力と出力を関係づける方法が、データをもとに学
習されているもので、典型的には機械学習(第4章)のアルゴリズムが利用される場合
が多い。機械学習というのは、サンプルとなるデータをもとに、ルールや知識を自ら学
習するものである。
 これらの技術は、パターン認識という古くからの研究をベースに1990年代から進
展し、2000年代に入り、ビッグデータの時代を迎えてさらに進化している。最近の
人工知能というと、このレベル3のものを指すことが多い。昔はレベル2であったもの
も、機械学習を取り入れ、レベル3に上がってきているのがいまの状況だ。

<レベル4>ディープラーニングを取り入れた人工知能
 さらにその上のレベル4として、機械学習をする際のデータを表すために使われる変
数(特徴量と呼ばれる)自体を学習するものがある。第5章で紹介するディープラーニ
ングがこれに当たり、本書では「特徴表現学習」と呼ぶ。

人工知能の研究で一番すすんだレベルがディープラーニングだという。今の時点で言えるレベル分けである。ディープラーニングもさらに研究が進んでいくとさらにレベル5とかレベル6とかの段階ができてきて、強い人工知能に近づいていくのではないかと思われる。

さて、レベル2とされている、知識ベースの例として機械翻訳が取り上げられている。
機会翻訳の難しさについて松尾氏は次のように述べている。

 何がそれほど難しいのだろうか。たとえば、こんな例文を考えてみよう。
「He saw a woman in the garden with a telescope.」
(逐語訳をすると「彼 見た 女性 庭の中で 望遠鏡で」となる)
 たいていの人は、これを「彼は望遠鏡で、庭にいる女性を見た」と訳す。読者の方も
おそらくそう読んだのではないかと思う。
 ところが、実は、この解釈は文法的には一意に定まらないのである。庭にいるのは彼
なのか、それとも女性なのか。望遠鏡を持っているのは彼なのか、女性なのか。実際、
グーグル翻訳では、「彼は望遠鏡で庭で女性を見た」と訳される。庭にいたのは女性で
はなく彼だと解釈している。ところが、人間にとっては、これはちょっと不自然である。
何となく「彼は望遠鏡で景色を見ていたところ、たまたま庭にいる女性を見つけて心惹
かれている」というシチュエーションが思い浮かぶ。だから、「女性は庭に」いなくて
はいけないし、「彼は望遠鏡で」覗き見していないといけないのである。
 なぜ人間にわかるのかといえば、それまでの経験から「何となくそのほうがありそう
だ」と判断しているだけで、説明するのは難しい。これをコンピュータに教えようとす
ると、「望遠鏡で覗いているのは男性のほうが多い」、あるいは「庭にいるのは女性のほ
うが多い」というような知識を入れるしかない。

このような、知識を「一般常識」として、一般常識をコンピュータに持たせることは、非常に難しい。なぜなら、一般常識というのは、人間の日常の社会生活の中で作られていくルールだからである。さらに、一般常識を局所化してみると、業界用語というのがある。その業界でしか通じない暗号のようなものである。同じ表現の言葉でも業界が異なると違う意味になってしまう。

方言というのもある。日本でも、山ひとつ超えて違う地域に入ると言葉が通じないということがある。特に方言は、言葉が短く省略されたものが多くみられる。これなどは、地元の人でないと意味が分からないことも多いので、コンピュータが解釈するのはさらに困難であろう。

第5章ではディープラーニングの仕組みについて解説されているが、技術的な話は少々難しいので飛ばして、ディープラーニングの先の第6章をみてみよう。

ディープラーニングでは、画像認識を行って、その画像が何であるかの判断や、真贋判定などができる。また、文章の特徴を覚えさえると文章の特徴が似ているか否かを判定することができる。さらに先へいくことを考えていくと次のような研究領域へと進むという。

@画像からの特徴表現と概念の獲得
Aマルチモーダルな特徴表現と概念の獲得
B「行動と結果」の特徴表現と概念の獲得
C一連の行動を通じた現実世界からの特徴量の取り出し
D言語と概念のグラウンディング
E言語を通じての知識獲得(人間を超える?)

松尾氏はこの発展の未来を予測して年号を入れている。
 @2014年
 A2020年
 B −
 C −
 D2025年
 E2030年
言語を通じて知識が獲得できるということは、人工知能同士が、言語を通じて情報交換して、知識交換ができる。コンピュータ同士がコミュニケーションできるということである。

DoCoMoのしゃべってコンシェルとiPhoneのSiriとLINEのりんなとIBMのワトソンがお互いにコミュニケーションして情報をやりとりして、世界中でのできごとが瞬時にわかるようになる。「○○のニュースはないか?}なんて質問したら、世界中の出来事や人間の活動の中から選んで答えてくれそうである。

機械学習についてまとめたサイトがあるという。
本書では、2014年のが掲載されていたが、すでに2.0に更新されているようである。

The Current State of Machine Intelligence
https://www.bloomberg.com/company/announcements/current-state-machine-intelligence/

Machine Intelligence 2.0
https://www.bloomberg.com/company/announcements/machine-intelligence-2-0/
https://www.oreilly.com/ideas/the-current-state-of-machine-intelligence-2-0










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