兎夢のつれづれ日記

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zoom RSS 『落語を歩く 鑑賞三十一話』

<<   作成日時 : 2017/07/29 20:53   >>

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『落語を歩く 鑑賞三十一話』 矢野 誠一 河出文庫
落語家の顔をTVで見かけることは、結構多い。落語の話というよりバラエティ番組の司会だったり、ゲストだったり。でも落語を聴く機会はすくない。

落語の話というのは、だいたい同じ話、同じストーリーになっていることが多い。
落語家が独自に作ったものは新作落語といわれたりする。古典的な長く語られているものは、落ちはわかっているのだが、話を聞いていて最後は笑ってしまう。

それは話し手が上手だということだ。

落語の舞台は、江戸時代がかなり多い。江戸時代に話芸として完成したからだろう。
それで、話にでてくる場所は、昔の大名屋敷だったり、町人の町だったりする。

今の東京駅の西側、丸の内については

 この丸の内、江戸のむかしには、十万石以上の大名屋敷が、軒をつらねていたとい
う。それが維新で取り壊された時は、一面荒野原となり、「お艶殺し」なんて物騒な
事件もおきたというのだからわからない。それを当時、坪五円で三菱が買った時には、
なんと物好きなと、人びとが口にしたとそうだが、当今のビジネス街を見ては、いつの
世にも、資本家たるもの、無駄には金を使わない。もっともこれには、いずれ東京の、
中央停車場が出来るということが、三菱の計算に入っていたはずである。
 新丸ビルの裏を抜けて、東京駅正面の広い道。右に皇居、左に赤煉瓦の東京駅とい
う構図、なかなか得がたい風情がある。東京駅の丸の内本舎は、1914年(大正
三)、辰野金吾博士の設計により完成したもの。原型は、オランダ、アムステルダム
中央停車場、その古色蒼然たるつくりも、近い将来高層ビルに変る運命にあるとか。

この文章が書かれたのが1967年のことだから、ここで書かれているのは今の丸ビルではなく、このビルができる前の話だ。

ちょっと飛ばして先にすすむと

 中央郵便局裏を行くと、やがて電車通り、この右角が、三菱東九号館。煉瓦づくり
のクラシックは建て物は”一丁ロンドン”とよばれた。英国風ビル街の、たった一棟
の生き残りだ。日曜画家に愛されているこの建て物、1894年(明治27)生まれ
という。明治末年には、十三号館が出来上がり、内外の商社四十七が入っていたものだ。
モダンな都庁の前にある太田道灌の像は、北区静勝時の像を参考にして、1957年
に完成。

これら三菱のビル群も今はもうない。中央郵便局は建物の一部を保存しつつ新しいビルに生まれ変わった。

 丸の内は、再生していまも、時代の最先端のビル群になり、東京駅は、その姿を温存しながらこの先、何十年か使われていくことだろう。

さて、街の話より落語の話であるが、話の流れは、落語家によって微妙に違っていたり、誰それは、何が得意というのが決まっている。

「どんなはなし家でも、死ぬとたいてい一つか二つはその人しかできなかった話を持
っていってしまうものです。生きているうちに習っておきたかったと思っても、もう
間にあいません」(桂文樂「十人百話」毎日新聞社)
 先代の、ということはつまり、三代目の三遊亭金馬が死んでから、この「孝行糖」
という落語、ついぞ聞かない。もともと、このはなしは大阪ダネで、金馬が東京へ移
植したといわれている。金馬に「孝行糖」を教えたのは、大阪の三代目三遊亭圓馬
で、この時の事情を、安藤鶴夫氏は、八代目桂文樂のレコード、ビクター版の「愛宕
山」の解題によせて、次のようにのべている。
……

圓馬が久しぶりに上京してきたときに、昔の自分のところに稽古にきていた者に教えてやろうとなって、四代目小さんは”提灯屋”、金馬は”孝行糖”を習ったという。

自分の芸を、後に残しておこうと考え、一人に一つずつ教えたというのは、めったにないことなのかもしれない。

 金馬という人は、たいへんに頑固というか、依怙地というか、めったに人に、はな
しを教えなかった。ひとりの落語家の強烈な個性が、ひとつの落語を見事につくりあ
げ、そしてかたくなな性格が、それをあの世にまでもっていってしまったわけだ。

こうして、圓馬から金馬に受け継がれた「孝行糖」は消えていったようである。

昔は、ビデオみたいなものはない。レコードができるようになって音と声は残っているものもあるが、数は少ないだろう。めったに演ぜられないものは、本すら残っていないのかもしれない。

現在であれば、高座のビデオがあれば、それを見て後世の人が再演することもあるだろうが、特徴的な芸はそうそう真似ができないだろう。

プログラム制御されたロボットに似たものを演じさせることはある程度はできるだろう。
客席の雰囲気を感じて演じ分けるようになるのは、かなり先になるだろうが。










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