兎夢のつれづれ日記

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zoom RSS 『フューチャー・オブ・マインド』

<<   作成日時 : 2018/04/14 21:57   >>

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『フューチャー・オブ・マインド 〜心の未来を科学する〜』 ミチオ・カク NHK出版
先月紹介した『「読まなくてもいい本」の読書案内 』からの1冊。
ミチオ・カク教授が、脳に関する過去の研究から未来予測までをまとめて紹介した本である。

脳のどこがどのような活動をしているのか、研究がすすんで次第に解明されつつある。
そうなると、脳から直接コンピュータや機械を操作できる可能性がでてくる。

 科学者だけでなく企業家までもが、ブレイン・マシン・インターフェース(BMI)に注目している。
彼らは、こうした絢爛たる発明の多くを、ビジネスプランの一部に必ず含めたがっている。BMIは
すでに、脳波センサーを使うビデオゲームや玩具という形で、若者市場に入っている。バーチャルリ
アリティでも現実世界でも、心で物をコントロールできるわけだ。2009年には、ニューロスカイ
社が、最初の玩具マインドフレックスを上市した。これは、脳波センサーを使ってボールを動かし、
迷路を抜けさせるというものだ。マインドフレックスの脳波デバイスを装着して意識を集中すると、
迷路に仕込まれたファンの回転数が増して、小さなボールがルートに沿って進むのである。
 心でコントロールするビデオゲームも次々と出てきている。現在、1700にのぼるソフトウェア
開発者がニューロスカイ社と共同で仕事をしており、その多くは同社の129ドルの「マインドウェ
ーブ・モバイル」ヘッドセットを利用している。こうして開発されているビデオゲームは、小さなポ
ータブル脳波センサーが額に当たるようにしてヘッドセットを巻きつけ、バーチャルリアリティで操
縦し、自分のアバター(化身)の動きを心でコントロールできるようになっている。画面でアバター
をうまく動かせば、ふつうのビデオゲームと同じように、銃などを撃ったり、敵から逃げたり、新し
いレベルに上がったり、得点したりできる。ただしすべて手を使わずにできるのだ。

頭の中で考えていることが、脳波となってそとにでてくるので、その脳波を使うと、ゲームの中の人物を動かすことができるというのだ。ビデオゲームにつながっている接続をリアルな空間のロボットに置き換えると、ロボットを操縦することもできそうだ。ロボットの場合、倒れないようにバランスを取らないといけないので、その部分の制御は、ロボット側で多少できるようにしてあげると、操縦がより容易になるのではないか。すべてをコントロールさせようとすると脳の中の多方面の部分を平行に処理する必要がでてくる。

 ……、将来われわれは、心で動力源をコントロールして、強大な力を手に入れるかも
しれない。たとえば建設作業員は、テレパシーで動力源を利用して重機を動かすのではないか。する
と、ひとりの作業員が、心のパワーを使うだけで複雑なビルや家を建てられるようになる。どんな重
量物の持ち上げも動力源を使っておこない、建設作業員は、巨大なクレーンや強力なブルドーザーの
動きを思考だけでまとめ上げる指揮者のような存在になる。
 科学はさらに別のやり方でもSFに追いつきだしている。『スターウォーズ』の物語は、文明が
銀河全体に広がった時代の出来事とされている。そして銀河系の平和は、ジェダイ騎士団という高
度な訓練を受けた戦士の組織によって保たれており、彼らは「フォース」というパワーを使って、心
を読んだりライトセーバーを操ったりする。
 だが、われわれが銀河系全体に入植するころまで待たなくても、フォースを考えようとすることは
できる。前にも見たとおり、フォースの一部の面は、現在でも実現できる。ECOG電極や脳波ヘル
メットを使って、他人の思考を盗み取れるのだ。一方でジェダイの騎士の念力も、心で動力源を利用
する方法がわかれば可能になるだろう。たとえばジェダイの騎士は、手を振るだけでライトセーバー
をたぐり寄せることができるが、すでにわれわれは。磁力を用いて同じ芸当をなし遂げられる(MRI
の磁石が部屋の向うからハンマーを飛んでこさせられるように)。心で動力源を起動できれば、今日
のテクノロジーでも、部屋の向うからライトセーバーを引き寄せてつかむことができるのである。

もちろん、磁石に引き寄せられるのは、鉄などの磁性体の場合だ。プラスチックや木などの場合はできない。SF映画にでてくる不思議な力は、現実の物体にも備わった徳性を組み合わせて条件が整えば現実になるという例だ。
この特性を拡張していくとSFの独特の世界が生まれる。

 さて、人が成功するにの必要な資質とは、どんなものだろうか?

 1972年には、ターマンと同じスタンフォード大学のウォルター・ミッシェル博士が違うアプロ
ーチをとった。子どもを対象に、「満足を先延ばしにする能力」という、また別のの特質を調べたのだ。
そのために彼は、「マシュマロテスト」を開発した。子どもが1個のマシュマロを今すぐ食べるほう
を選ぶか、それとも20分後に2個食べられるという期待のほうを選ぶか、というテストである。4
歳から6歳までの子ども600人が、この実験に参加した。1988年に被験者に再び会ったとき、
ミッシェルは、満足を先延ばしにできた子どものほうが高い能力を持っていることに気づいた。
 1990年には、別の研究からも、満足を先延ばしにする能力と大学進学適性試験(SAT)のス
コアとの直接の相関が示された。さらに2011年におこなわれた研究では、この特質が生涯にわた
り維持されることもわかった。こうした研究結果は実に目を見張るものだった。満足を先延ばしにす
る能力を示した子どもは、ほぼあらゆる尺度で見て人生でより高い成功を収めていたのだ。実入り
の良い仕事を得て、薬物依存症になる率が低く、試験で高得点をとり、学業成績が良く、社会とよく
調和するなどである。

この特質が、脳の部位では、前頭前皮質と腹側線条体とのやり取りの違いに現われているという。

こうした脳の回路の違いがどうやって生まれてくるのかが解明されてくると、子どもの教育の仕方や育て方が革命的に変わってくるかもしれない。

しかし、その前に、人間の体の中にインプラントで、ネットワーク接続端子が埋め込まれて、そのインプラントをとおして、インターネットの中にある情報を簡単に検索できるようになる方が速いのかもしれない。

そんな世界になってしまったら、暗記して答えるような受験は意味がなくなり、いかに情報を集めて、統合して答えをだすか?ということが優秀さの基準に変わってしまうので、そうではなく考えて考えて、答えを出す試験のやりかたを編み出さなくてはならない。そうなると、答えが多様になって、採点が難しくなるかもしれない。

研究職の資質と、企業で成功する資質は、別の所にもあるだろう。人と人との間のコミュニケーション力というのは、企業人にはまちがいなく必要である。

コミュニケーション力に多少難があっても、一人でコツコツとやらなければいけない仕事もある。
社会には、さまざまな役割の人間が必要で多様性は必要だろう。

多様性がないと、危機的な環境の変化が現れた場合に、生き残る可能性が減る。みんな同じだと全滅する可能性が高くなるからだ。

500頁近い本書は、この後も、宇宙の果てまで行くには?とかパラレルワールドはどうなっていいるのか?
など、科学好きにはたまらなく面白い話題に尽きない。






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