心に残った本

昨年は、結構沢山の本を読んだ、ほとんどが通勤電車の中での読書なので文庫本だ。
毎年、週1冊は読もうと年間50冊を目標にしている。2007年も60冊以上読んだ。
そんな本のなかでもちょっといい本を紹介しよう。
■「簡単に、単純に考える」 羽生善治 PHP文庫
 将棋のプロ棋士 羽生氏と3人の対談集だ。この本のちょっと良いフレーズを引用してみよう。
一人目はスポーツジャーナリストの二宮清純氏だ

●「型がないのが、最強の型である」
二宮「よく羽生さんの将棋には顔がないとか型がないとかいわれますが、私は逆だと思うんですよ。顔が一万あったら、どんな顔か分からない。型が一万あったら型がないんじゃなくて、型が多すぎるんです。……。」
羽生「私一人にかぎった話ではなくて、将棋の世界の絶対的な傾向として、オールラウンド・プレーヤーにならないと勝てないという感じになっています。というのも最近は将棋界も情報化されてきて、自分の指した将棋や他の人が指した将棋は、インターネットによってリアルタイムで自宅で知ることができます。対局で指した瞬間に研究され、対抗策が出てきてしまうんです。そして、いい手だと思ったら、すぐにまねしますから。将棋って著作権とかないんで。」

●「教えられることが習慣化すると、自分で考えられなくなる」
二宮「師匠は弟子が入門するときと、やめるときの二回しか将棋を指さないといわれていますよね。」
羽生「将棋界の慣習として師匠は教えないということになっていますから。だからコーチじゃないんです。教えないのが師匠の務めだということです。基本的に自分の力で強くなりなさいと。将棋は誰かに教わって強くなるというものじゃないんですよね。」


人に教わってそのままやっているだけでは超一流にはなれない、自分で切り開いて見つけ出すしかないという事かなと思う。二人目は神戸製鋼ラグビー部ゼネラルマネージャー平尾誠二氏

●「別ジャンルでの経験によって感性は磨かれる」
平尾「センスね。そう、それも大事なんですよ。知性というのはもちろん便利なもので、なければ困るんだけど、これだけを重視すると人間ってバランスが崩れてくると思う。センス、感性といってもいいけれど、頭で考えて分からないことでも、感性で分かることもあるんです。データや情報に頼りすぎると、この感性がどんどん低下していくような気がしますね。」
羽生「ええ、本当にそうなんです。将棋の研究は、いわゆる知識を増やすための研究と、勘を育てるための研究と二通りあるんです。将棋は知識もすごく大事で、今指されている最新の形を理解していくことには私もある程度時間をかけます。勘を磨くためには盤上で考えるのではなく、たとえばラグビーを見に行くとか、音楽を聞くとか、こうやって平尾さんと話すとか、別に将棋に関係なくてもいいんです。そういう経験が積み重なって感性が磨かれていくんじゃないかと思います。」


同じ事をずっとやっていると煮詰まってしまうので、そんな時は違うことをやってみると新しい発見があるね。三人目はカーネギー・メロン大学教授金出武雄氏

●二〇五〇年、コンピュータの思考能力は人間とクロスする
金出「学習するには、学習機械というメタレベルというか、もう一つ上のレベルの機構があって、そのネットワークがどうなっているかは分かりませんが、いろいろなものを見たり、本を読んだりして賢くなっていくという仕組みがいるわけです。では、コンピュータにそのソフトがつくれるかというと疑問もありますが、計算能力がそこまで発達するとかなり可能性は高いと思います。」
羽生「人間の場合は、ハードはもう変わらないのでしょうね。」
金出「そうですね。それどころか、低下しているという人もいますよ。コンピュータに刺激されて、人間のソフトの部分を開発していかないと間違いなく追いつかれてしまいます。単純に考えると、二〇二〇年か、三〇年。三〇年としましょうか、そこからさらに今いったコンピュータのソフトを開発するのに二、三十年かかるとすると、二〇五〇年ごろには人間とコンピュータの能力はクロスしているかもしれ
ない、楽観的すぎるとは思いますけど。」


将棋のプロの最高レベルにコンピュータはこの2050年にならずに達してしまうのだろうか?
そして、さらにコンピュータには難しいという囲碁もかなり強くなっている事だろう。自分には今の囲碁ソフトでも太刀打ちできないので強いだけのソフトウェアは必要なくて、癖を読み取って、より良いほうへ導いてくれるような指導碁を打ってくれるソフトウェアが欲しいね。

本の内容を沢山紹介したいのだが、興味を持たれた方はぜひ本を読んでみて欲しい。

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