『捨てる力』

『捨てる力』 羽生 善治 PHP文庫
コンピュータ対将棋棋士」にでてくる棋士は、まだ将棋連盟のトップや現タイトル保持者ではない。

今の将棋界のトップ棋士といえば森内棋士と羽生棋士だと思う。その羽生氏の考え方が書かれたのが本書である。将棋を極める中ででてきた、数々の言葉が、将棋に限らず人生の様々な場面で生きてくる。とても参考になる本である。

中盤の一節、こんなことが書かてれいる。

守りたければ攻めなければならない

「今は最善だけど、それは今の時点であって、”今”はすでに過去なのです」
 これは、自宅を開放し、若手とともに研究を始めた時の米長邦雄先生の言葉で
す。
 時が経てば、どんなものでも変化します。状況は変わってしまう。だから、そ
れを守ることだけを考えていても仕方ありません。
 守ろう、守ろうとするとどうしても、後ろ向きになります。
 守りたければ攻めなければならないのです。
 どんなものでもどんどん変わっていく。その変化はとても「めまぐるしい」。
例えば、テレビのコマーシャルはその代表的な例だと思います。3年前、5年前
のCMを見たら、明らかに今を象徴していないことがわかってしまうでしょう。
 流行のもの、最先端のものになればなるほど、鮮度を保つことは難しい。どん
なものでも、時間が経てば「過去のもの」になってしまいます。
 このことを踏まえたうえで、未来に対してどうやって向き合うかを考えること
が、常に必要だと思います。

「守ろうとすると後ろ向きになる」。その通りだと思う。「最大の防御は攻撃にあり」と言ったのは、戦国の武将にもいたような気がするが、特に将棋の世界はそうだろう。総大将の王将を詰ませると勝負がついてしまう将棋は、1手でも早く相手の王将を詰ませることが重要である。戦国時代で、武将のトップが、強大な力をもって統率している組織であれば、そのトップを捕えることが重要なので、そこをいかに攻めるかであり、味方の陣の弱みを守ってばかりでは、劣勢になって負けてしまう。

こうした、歴史に学ぶことを羽生棋士は次のように書いている。

 どんなことでも、前例はあると思います。先人から学ぶ、歴史から学ぶことの
よさは、そこにあるのではないか。自分が置かれている状況、心境、悩み、不安
……それらはすでに誰かが似たようなことを経験しているケースがことんど。
 どうやってそこから脱出したか、打開したかは、じっくり探せば絶対に見つか
るはず。どうしても煮詰まった場合には、そうして他人の知恵を借りるという方
法もあります。

「先人の知恵」という言葉がある。歴史上の人物だったり、何年も前の人だったり、いや、今も活躍している先輩かもしれない。そういう先を行っている人達の言葉を知ることは、窮地に立った時や、困難にぶつかった時に、役にたつものがある。

羽生棋士の強さはどこからくるのか?プロフェッショナルとは何か?その答えの一つが次の言葉だ。

才能とは10年、20年と同じ姿勢で
同じ情熱を傾けられる力のこと


才能とは何か?「かつての私は”一瞬の閃き”のようなものだと思
っていましたが、今はそう思います。直感や閃きの力には限りがあ
るため、そういうことより情熱を継続できる力を持つ人のほうが長
い目で見ると伸びるのです」

一つの事を、一所懸命になって、極める。それが”継続は力なり”となって他人には負けない力となっていく。何をやるにしても、それにかける情熱を誰よりも多く打ち込めば、普通では達成できないことであっても達成することが
できる。

情熱を掛けたいモノって、何か?自分の好きなもので、他の人に貢献できるものがあれば、それがいい。それを仕事にできれば、10年、20年やって、他人を凌駕していくだろう。是非、情熱を傾け続けられるものを選んでほしい。






ブログ気持玉

クリックして気持ちを伝えよう!

ログインしてクリックすれば、自分のブログへのリンクが付きます。

→ログインへ

なるほど(納得、参考になった、ヘー)
驚いた
面白い
ナイス
ガッツ(がんばれ!)
かわいい

気持玉数 : 6

なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー) なるほど(納得、参考になった、ヘー)
ナイス

この記事へのコメント

この記事へのトラックバック

  • 【40歳以上のすべての方へ】捨てる力

    Excerpt: 山ほどある情報のなかから、自分に必要な情報を得るためには、「選ぶ」よりも「いかに捨てるか」のほうが重要。(105ページより) Weblog: ぱふぅ家のサイバー小物 racked: 2015-02-07 15:53